授業科目 : 地球史学
英文科目名 : Historical Geology
履修区分 : 必修
開講期間 : 前期
曜日・時限 : 木2
授業形態 : 講義
対象年次 : 2
単位数 : 2
教員名 : 吉田 孝紀


【授業のねらい】
 この講義では地質時代の環境や生物群を復元するための基本的な素養として,どのようにして現在の地球が形成されてきたのかを学ぶ.講義では岩石に記録された地球の歴史と,その“解釈”に焦点を当て,地球表面での地質学的記録について説明する.また,地球の歴史は生物圏の進化とともにあり,地球環境と生物圏はお互いに影響しあって変化してきた.従って,非生物的な地質学的プロセスに加えて,生物圏進化を地球史の主軸の一つとして扱う.この講義が地質学の基礎として,また,地圏と生物圏の相互作用を知るきっかけとなることを希望する.

【授業の概要】
 講義では岩石に記録された地球の歴史と,その“解釈”に焦点を当て,地球表面での地質学的記録について説明する.基本的に教科書に沿って講義を進めるが,加えて講義中に提示したトピックについてレポートの提出を課す.講義中に行う達成度テストと提出されたレポートの内容によって,新たに解説を加えることもある.

【成績評価の方法】
 試験の結果と毎回の授業中に行う達成度テストの内容(30%),レポートの内容(30%)を点数化し,期末試験成績(40%)と会わせて評価する.成績の評価は,A:80%以上,B:70%以上,C:60%以上とする.

【履修上の注意】
 講義前には必ず教科書の該当する項目を熟読すること.

【授業計画】
1. 冥王代:地球の起源
2. 相対年代と絶対年代(放射年代)
3. 地質時代と編年
4. プレートテクトニクスの開始と原生代
5. 先カンブリア代(生命の誕生,地圏と生物圏の形成)
6. 先カンブリア代(原生代の変化とスノーボールアース,動物の起源)
7. 古生代1(カンブリア紀爆発)
8. 古生代2(オルドビス紀の放散と生態系の発達)
9. 古生代3(後期古生代と大量絶滅)
10. 中生代1(三畳紀の世界と適応放散)
11. 中生代2(中生代後期と気候変化)
12. 古生態系と古環境
13. 新生代1(古第三紀と気候変化)
14. 新生代2(新第三紀と日本列島の形成)
15. 試験

【質問,相談への対応】
 可能な時間にはいつでも研究室を訪問して議論することができるが,授業の際に予定を話し合うのが望ましい.対応できる時は,いつでも可能(場所は理学部C棟の4階研究室).また,email(kyosida@shinshu-u.ac.jp)でも可能.

【教科書】
信州大学基礎理学教科書「地球の科学」
池谷仙之・北里 洋「地球生物学」 東京大学出版会

【参考書】
講義中に紹介する.