こちらはA会場.理学部1番教室.盛況ですね. 事前登録者数で数えると,200名近い方が松本まで足を運んでくれました. |
こちらはB会場.理学部の大会議室を使いました.立ち見が多くでてしまったので,急遽,椅子を多く並べました. |
総会では,大会長の土田先生が司会を務めます. |
伊藤秀三先生が,その長年の功績を評価され,大会特別賞を受賞されました.お会いするのは久しぶりでしたが,私のことを覚えていただいて感激. Ecological Research にかいたブナの論文も読んでいただいていました.ダブルで感激.その上,伊藤先生編著の「群落の組成と構造」(朝倉書店)にもサインを頂き,トリプルで感 激. |
いきなり懇親会の写真ですが,なかなか忙しくて,写真を撮る暇もなかったんですよ. ...と,飲む前に,土田先生のご挨拶と乾杯の音頭. |
飲み会になってしまえば,後は自動的に進んでいきますので,ちょっと安心.冨士田先生,野嵜先生らとのスナップ. |
さて,翌日はエクスカーション.じっくり時間をかけてまわる霧ヶ峰コースと駆け足で絶景ポイントをまわる上高地コースの二つがあります. 私は霧ヶ峰コースに付いていきます.長野県自然保護研究所の尾関さん,川上さんに解説をお願いします.私の何倍も植物に詳しい方々です. まずは,八島湿原にやってきました. |
秋が深まり,植物が枯れてしまうことが心配でしたが,まだ花も見ることができました. 写真は,リンドウ.北信にはエゾリンドウとかオヤマリンドウが多いですが,ここは,何々,と付かない「ただの」リンドウが分布します. |
ナガミノツルキケマン.ちょっと珍しいですかね.私もここでしか見たことありません. |
花を少々アップで.長い名前(和名)ですが,実の長い,ツル状のキケマン,と言う意味です. |
アマドコロは春に花が咲く植物で,この季節は実になっています.茎に稜(りょう)があるのが分かりますね.これがアマドコロの特徴です.ナルコユリはこ れににていますが,茎に稜がなく,つるりとした円柱です.これで見分けられます. |
ヤマラッキョウです.これも秋の草原の花,ですね. 下界の松本市内では,これに似た白い花のニラが咲きます.もともと畑に植えたものが,移出したものでしょうね. |
オトコヨモギです.地味なのであまり目にとまらないと思いますが. |
ヤナギタンポポです.花はニガナみたいな印象ですが,葉に特徴があります.この写真ではちょっと見にくいですが... |
ま,しかし,この日は天気が絶好でした.すばらしい. これに先立って,下見に来たときは雨が降っていて,さんざんでした.寒いし.ですが,このときに見た植物も,ついでに紹介しておきましょう. |
霧ヶ峰・八島湿原の中心部を占めるのはこのヌマガヤというカヤツリグサ科の植物です.なかなか近寄ってみることはできません.これは,八島湿原の木道が 湿原の周囲を囲っていて,尾瀬のように湿原の中央を見られないからです. |
カワラマツバ.花も紅葉も無かりけり,と言う感じで,地味ですが. |
メハジキか何かです.ちゃんと見ませんでした. |
アサマフウロの草紅葉です.紅葉(もみじ),とは葉が赤や黄色に色づくことですので,カエデ(モミジ)の仲間だけに使う言葉ではありません.草原が,秋 の季節に,赤や黄色に色づくのを草紅葉(くさもみじ)と呼びます. |
ノコギリソウですね.最近は外来種のセイヨウノコギリソウも増えてきていますが,ここでは,在来のノコギリソウを見ることができます. |
メギ.赤い実が付いていました.枝からはトゲが生えていますので,気をつけて下さい. |
オオカサモチ,と言うセリ科の大型植物です.これはもう弱って茎が下向きになっていますが,なつには1m以上にもなります. |
下見に行ったとき,私はデジカメに予備のメモリーカードを持っていくのを忘れ,途中から学生の清水さんに撮影をお任せしました. と言うわけで,清水さんに写真を撮ってもらったウメバチソウです. |
これも清水さんの写真.なつの草原と言えば,これ,マツムシソウです.もう季節は終わりですが,まだ数個体花が咲いているものを見ることができました. ありがたいことです. |
こちらはイブキボウフウ.セリ科です.よく見ると可憐なんですよ,これが.羽裂する葉の先に茶色い,ポチッとした付属体(腺点?)があります. |
で,学会のエクスカーションに戻りましょう. 快晴です! |
午前中の八島湿原の後,午後は草原を見ます.車山の登山も考えましたが,時間がかかりそうなので,「忘れじの丘」に登ることにし,丘の上でお昼ご飯にし ます. 写真の馬には,お金を払って乗ることができます.私は乗ったこと無いですが,皆さんどうぞ. |
これだけの数のプロやエキスパートがここに集まることはまずありません.皆さんに植生調査用紙を配って,アウフナーメをとっていただきました. |
真ん中にいらっしゃるのが豊原源太郎先生.率先して被度・群度を皆さんに伝えていただきました. 正面のなだらかな丘に見えるのが車山.一応百名山です.その後ろにぼこっと見える富士山状の山が蓼科山.それに連なる右手の山々は北八ヶ岳です. |
上高地でのスタンプ ここからは上高地コースについて,島野研究室4年の白水がお伝えします! 今回,エクスカーションでの写真を全て消失させてしまった為,教育学部の井田先生と佐藤研究室の後藤さんに写真を頂きました.ありがとうございました. この場を借りてお礼申し上げます. |
上高地は許可車しか乗り入れ出来ませんので、沢渡から大正池まで貸切バスで向かいました. この日は最高の天気でした.前日に雪が降っていたので,山がとてもキレイでした〜.10月頭に、この冠雪!!凄いです! 暖冬になるとは思ってもいなかった頃ですね..... (写真:後藤さん) |
大正池から河童橋まで,風景や植物を見ながら、歩きました.まずは,大きなハルニレ(ニレ科)やサワグルミ(クルミ科)が迎えてくれました〜. 途中で,すごい数の観光客に抜かされました.自然も多いけど,人も多すぎです! (写真:井田先生) |
林を抜けると,田代湿原です.すぐ近くの田代池では魚(イワナかな?)も見られました. ここから,もう少し林間コースは続きます.イヌコリヤナギ(ヤナギ科)やタニガワハンノキ(カバノキ科),シウリザクラ(バラ科)といった落葉樹から、 ウラジロモミ(マツ科),シラビソ(マツ科)のような常緑針葉樹まで様々見られました. (写真:井田先生) |
先程から,奥に見えてる山は北アルプスです.左から西穂高岳,中央に見えているのが奥穂高岳,そして前穂高岳となっています.全部穂高ですね!本当に良 い景色でした〜. 青と白と緑と赤(茶)のコントラストが忘れられません. (写真:後藤さん) |
梓川です.梓川は松本盆地まで流れ,奈良井川と合流し,犀川と名前を変えます.流れる水量の多さに,自然の大きさを実感しますね. (写真:後藤さん) |
川沿いでは希少なケショウヤナギ(ヤナギ科)も見られました.他のヤナギに比べて,葉が小さいことと,幹が黒いことで見分けられます!実際、葉が高い場 所に付いている木でも,すぐにわかりました.冬になると枝先が紅色を帯びるそうです. お昼は持参でしたので,それぞれ好きな場所で頂いてました.川と山を見ながらの食事は最高です!ただ......近くのお店から漂うカレーの匂いにも、 とても惹かれました.美味しそうでした. (写真:井田先生) |
本当なら,上高地の後は乗鞍の頂上へと向かう予定でしたが,前日の雪の為に道路が閉鎖されてしまいました.残念です.......絶景の代償ですね. そこで,乗鞍自然保護センターと乗鞍の有名な滝,三本滝へと足を運びました. 写真は以前滝を見に行った際のものです.何度行っても,圧倒されます!!駐車場から歩いていく価値は十分にありますね.距離は1km程度です. |
最後に,河童橋での集合写真です.皆が絶妙のタイミングで階段を占領して撮りました. 上高地エクスカーションおつかれさまでした. (写真:井田先生) 今回,植物の少ないレポートで申し訳ありません.植生学会は全てが勉強になり,また,とても楽しかったです.このような機会を与えてくださった島野先生 に感謝しています.この場をお借りしてお礼申し上げます. |