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齋藤 武士

SAITO Takeshi

HOME > gallery > 5.2021年度大巡検

保柳先生と

地球学コースの3年生は長野県を離れて約1週間の地質巡検(通称大巡検)に出かけます.18Sの諸君はコロナの影響で2021年度に延期され,しかも密を避けるために2グループに分かれての開催となりました.私は片方のグループを保柳先生と引率しました.2021年度で退職となる保柳先生にとって,最後の大巡検であり,保柳さんが長く研究してきた北海道を一緒に巡ることができたのは大変勉強になり,またよい思い出にもなりました.
左の写真は厚真の海岸で露頭を観察する学生を崖の上から見ている二人.

三松記念館での三松三朗さん

今回も有珠で三松正夫記念館に立ち寄り,三松三朗さんに解説していただいた.高齢のため昭和新山の案内は無理とのことだったが,記念館の中で解説してくださった.三松さんは火山学会の普及啓発賞も受賞され,正夫さんとともに日本の火山学に大きな足跡を残された.まだまだお元気で活躍されることを願っています.


新冠判官岬にて

保柳先生と18Sのみんな.12Ma頃の千島弧の衝突で褶曲,隆起して形成された地層を観察した.ここではほぼ垂直に立っている.保柳先生が地層の見方,古流向の判定の仕方など丁寧に解説してくれた.


様似町役場

様似町役場の広場には幌満カンラン岩のきれいな岩石標本がたくさん展示されている.きちんとカットされていて,しかも研磨されているので,本当にきれいでよく観察できる.ジオパークの加藤さんがカンラン岩の見方を解説してくれた.このあと採石場へ移動して,現地で実際に観察した.


十勝岳

この時の十勝岳は暴風で大変だった.望岳台から南へ登って火砕流の観察をしたけど,たぶんみんなゆっくり観察しているような状況でなかったろう.山麓では十勝ジオパークの中村さんに大正泥流の解説をしていただいた.144名も犠牲者のでた大災害だが,現存する堆積物は(もちろん火口からの距離にもよるが)思ったよりも薄い.
もっと天気のよいときを見せたかったなぁ.


三笠市立博物館

ここの博物館はアンモナイトだらけ.このときはポケモン化石博物館の展示もやっていて,そっちの方が気になった人も多かった(?).野外には石炭を採掘していた炭鉱跡があり,さらには約1億年前と約5000万年前の地層が接する地層境界(ひとまたぎ5千万年)もあり,北海道のダイナミックな地史を実感できる.

川端層のタービダイト

川沿いに露出するタービダイト層.ここもかなり傾斜している.小雨の降る中,ここが最後の観察ポイント.これで今回の大巡検は終了.一路札幌へ向かい,無事に解散しました.この後,以前なら打ち上げがあるのですが,コロナ禍のためそのようなことはできずに,静かな解散となりました.

洞爺湖で説明する私

コロナのため1年遅れての開催となった大巡検.開催まで何度も教員会議を開き,実施方法について議論してきました.2グループに分かれて実施せざるをえず,また打ち上げはもちろん,飲酒もなく,食事はたんたんと済ますだけで,残念に思った学生も多かったと思います.しかし教員サイドとしてはコロナ禍の中,なんとか無事に大巡検を実施でき,トラブルもなく単位を出せてよかったです.

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