授業科目 : 構造地質学
英文科目名 : Structural Geology
履修区分 : 自由
開講期間 : 前期
曜日・時限 : 火2
対象年次 : 3
単位数 : 2
教員名 : 小坂 共榮
【授業のねらい】
構造地質学は地殻を構成する地層や岩石の形態や,それを作り出した運動を対象とする学問であり,基礎的な地質科学の一分野として極めて重要である。土木地質学,災害地質学など実社会との接点も多い。この講義では,まず地質構造をマクロな視点で認識する上で最も基本となる褶曲構造や断層について取り上げ,記載・分類学的な特徴を学ぶ。そして地質構造を物理的過程として理解する上で必要な力学的基礎事項について学ぶ。最後に,構造地質学の進展が社会・経済の進展とどのような関係にあるかを講義し,技術と社会・自然との関係のあるべき姿や技術者の社会的責任について自覚する機会とする。
【授業の概要】
この講義では,まず構造地質学の成り立ち(歴史)について学び,それが扱う対象の時間的・空間的スケールについての理解を深める。次に,マクロなスケールでの地質構造の記載,特に地層の連続的変形である褶曲構造,断層・節理・裂かなど,断裂についての記載や分類について学ぶ。変形や破壊などを理解する上で不可欠な,歪みと応力の関係,岩石の破壊と応力場の関係,座屈褶曲や曲げ褶曲作用の形成条件などについて講義する。さらに地殻の構造を理解する上で,構造地質学がどのような面で役立っているかを各地の具体例に沿って講義し,その上で科学技術と社会・自然との調和が重要であることや,地質技術者が有する社会的責任が極めて大きいことを口述する。
【成績評価の方法】
講義後に小テストを実施。期末試験を実施。総合点が80点以上をA,60〜80点をB,50〜60点をCと評価。50点以下および出席が6割以下の学生は不可とする。
【履修上の注意】
教科書を繰り返しよく読むこと。
【授業計画】
1.構造地質学の歴史となりたち,構造地質学のめざすもの,地質構造のスケールと構造単元
2.地層の連続的変形−褶曲1 褶曲の形態と分類
3.地層の連続的変形−褶曲2 褶曲の力学(曲げと座屈)
4.地層と岩石の破壊−断裂1 断裂の分類と特徴
5.地層と岩石の破壊−断裂2 断層の記載と分類,断層面・断層破砕帯
6.地層と岩石の破壊−断裂3 複雑な地質構造(リストリック断層その他)
7.方位の解析
8.岩石の破壊と応力場(モールの破壊線,モール円,破壊条件,古応力場の解析)
9.断層岩(断層ガウジ,断層角礫岩,カタクレーサイト,マイロナイト,シュードタキライト)
10.断層の規模と変位量。衝上断層と衝上断層帯。横ずれ断層。断層と地震
11.褶曲の形成メカニズムと褶曲の形態
12.座屈褶曲作用,横曲げ褶曲作用,キンク褶曲作用
13.構造地質学と技術・社会1
14.構造地質学と技術・社会2
15.試験
【教科書】
「構造地質学の基礎」 小室裕明著 地学団体研究会 地学双書33
【参考書】