授業科目 : 野外巡検T
英文科目名 : Geological ExcursionT
履修区分 : 必修
開講期間 : 通年
曜日・時限 : 集中
対象年次 : 2
単位数 : 1
教員名 : 大塚 勉


【授業のねらい】
 地質学の対象はきわめて多様で、変化に富んでいる。それらの代表的な岩石や鉱物・地層・地形などを実際に野外で観察し、調査法を学ぶ場としてこの実習が位置づけられている。さいわい、長野県には多様な地質現象がみられ、実習の対象には事欠かない。火山と火山岩・地質と地形・付加体の地質・地層と化石・岩石と鉱物など、いろいろな地質現象に実際に接することによって、地質を“見る目”を養う。また、信州で継続されている天体の最先端の観測法についても学ぶ。

【授業の概要】
 1日の行程で、年間7回の巡検が行われる。テーマに応じて、専門が近い教官が野外で指導を行う。長野県およびその近隣に分布する、日本列島を代表する地質を観察する。
 まず、日本列島の基盤を構成する岩石として、中生代の付加体・領家および三波川変成帯の岩石、北アルプスを構成する火成岩類などを観察する。また、基盤岩上に堆積したものとして、火山灰層を挟む第四紀の地層を観察する。さらに、日本列島に特徴的な火山とそれに関連した現象に触れる。加えて、最先端の観測が継続されている野辺山天文台で天体の発生についても学ぶ。

【成績評価の方法】
 毎回の巡検実施後のレポートを評価する。それらを総合して、A,B,Cの評価を与える。なお、単位はすべての巡検に参加することによって認められる。

【履修上の注意】
 巡検は土曜日1日を使って行われる。掲示に注意すること。気象条件によっては、実施日が変更されることがある。

【授業計画】
1.火山灰層と段丘の観察(塩尻,5月,原山)
2.溶岩と火道の産状(和田峠,5月,山口)
3.星の誕生をみる(野辺山天文台,6月,角野)
4.北アルプスの火成岩(高瀬川,6月,原山)
5.活火山の観察(浅間山,10月,三宅)
6.領家変成岩(伊那谷,10月,森清)
7.中生代の付加体(岐阜各務原,11月,大塚)

【質問,相談への対応】
 全体に関わることについては大塚が随時対応する。個々の巡検に関しては、各巡検を担当する教員が対応する。

【教科書】

【参考書】