授業科目 : 野外巡検U
英文科目名 : Geological ExcursionU
履修区分 : 必修
開講期間 : 前期
曜日・時限 : 集中
対象年次 : 3
単位数 : 2
教員名 : 森清 壽郎


【授業のねらい】
 いろいろな地質現象を野外で実地に観察し、地質学-地球科学に対する理解を深める。

【授業の概要】
 今年度は、褶曲、不整合、リアス海岸、古生代層序などの地質現象をよく観察できる北上地方で実習をおこなう。見学に先だって、従前の研究成果に関して、集団で学習する。

【成績評価の方法】
 野外実習に関するレポートを課す。それの成績評価への割合は50%である。それと事前学習会での発表内容を25%、野外実習への参加の程度25%を総合して成績評価する。80%以上をA、65%以上をB、50%以上をCとし、50%未満をDとする。野外実習に参加したけれどもレポートを提出しない場合は、不可とする。

【履修上の注意】
 東北日本の地質構造発達史に関して、緻密・詳細な議論が行われているが、諸君はそれらにとらわれずに、自分で観察したことにだけ基づいていえることは何か、をいつも考えるようにすること。

【授業計画】
 日程は後日相談して決めるが、だいたい6月末から7月はじめを予定している。
第1日早朝 仙台駅前集合、その後貸切バスで移動
牡鹿町(ジュラ紀褶曲構造)→志津川町(三畳紀モノチス化石、魚竜)→歌津町(続成作用、スレートへき開)歌津泊
第2日 気仙沼市岩井崎(ペルム紀フズリナ石灰岩)→唐桑半島(スランプ構造、津波体験館)→通岡峠(リアス海岸)→大船渡市くさやみ沢(氷上花崗岩(シルル系基盤?)→大船渡市碁石海岸泊
第3日 三陸町崎浜(ペグマタイト)→大船渡市樋口沢(シルル系)→鬼丸採石場(石炭系)→住田町新切(スカルンざくろ石鉱山)→陸前八日(Sheared granite)→遠野泊
第4日 遠野→宮守町(かんらん岩)→内楽木峠(クロリトイド)→釜石→宮古市浪板(還元された磁鉄鉱系宮古花崗岩、接触変成岩) 宮古市泊
第5日 宮古市日出島(白亜紀宮古層群、アンモナイト)→田老(防潮ゲート、不整合)→岩泉町茂師海岸(陸中層群と不整合)→岩泉町竜泉洞(カルスト地形、鍾乳洞)→盛岡泊
第6日 松尾村焼け走り溶岩(岩手火山)→松川(地熱発電所、酸性変質帯)→夕刻 盛岡駅解散

【質問,相談への対応】
 野外実習中は随時、帰学してからは、火曜日12:10−13:00をオフイスアワーとする。

【教科書】

【参考書】
地質ニュース291号、300号
日本地質学会第103年学術大会見学旅行案内書「2.岩手県葛根田・松川地熱地帯」、「3.南部北上帯古生界標準層序と”早池峰構造帯”」