授業科目 : 鉱物学T
英文科目名 : MineralogyT
履修区分 : 必修
開講期間 : 前期
曜日・時限 : 水1
授業形態 : 講義
対象年次 : 2
単位数 : 2
教員名 :
山口 佳昭

【授業のねらい】
 鉱物は、地球・惑星の固体物質(岩石)を構成する単位をなす物質である。鉱物学は広く地球科学の基礎になる科目であるから、早い時期(2年生前期)に鉱物に関する基礎的な知識を得ることができるように授業内容を整えている。鉱物学のみならず、岩石学をはじめ地質学の基礎として、「授業計画」で掲げる内容を習得することがねらいである。

【授業の概要】
 まず結晶の幾何学的性質について学ぶ。結晶格子の概念を基にして、結晶系、結晶面および結晶の対称性を理解する。これを基に、原子のイオン半径や結合の知識を用いて、実際の結晶の原子的成り立ちを知る。おもに。岩石を構成するケイ酸塩鉱物の基本構造について述べる。また、それを調べるためのX線回折法の基礎を学ぶ。巨視的スケールでの結晶の外形、接合関係、物理的性質、そして鉱物の分類法を学ぶ。マグマや流体から結晶がどのようにして成長するかを概説する。

【成績評価の方法】
 期末試験の結果から評価する。評価点80%以上をA、70%以上をB、60%以上C、それ以下をDとする。

【履修上の注意】
 毎週の授業の進行により基礎を積み上げてゆくので、復習をしっかりやって次の授業に臨むこと。

【授業計画】
1.結晶の幾何学(結晶格子、結晶系、結晶面)(1-4週目)
2.結晶によるX線回折(ブラッグ反射、X線回折法)(5-6週目)
3.結晶の内部構造(イオン半径、結晶構造型、結晶化学の基礎)(7-9週目)
4.ケイ酸塩の結晶構造(主要造岩鉱物の内部構造、固溶体、多形)(10-12週目)
5.鉱物の外形と物理的性質(対称性、硬度、電気的性質)(13週目)
6.鉱物の生成条件(結晶成長、共生・接合関係、変質)(14週目)
7.期末試験(15週目)

【質問,相談への対応】
対応できる時は、いつでも可能。場所は理学部C棟406研究室です。
メールアドレスは、yyamagu@gipac.shinshu-u.ac.jp です。

【教科書】
なし

【参考書】
新版地学教育講座3 鉱物の科学 赤井純治他 東海大学出版会