授業科目 : 日本地質
英文科目名 : Geology of Japan
履修区分 : 自由/必修
開講期間 : 後期
曜日・時限 : 水1
授業形態 : 講義
対象年次 : 2
単位数 : 2
教員名 : 大塚 勉


【授業のねらい】
 日本列島は、大陸と海洋の境界部に位置する変動帯の地質を学ぶ上で最適な地域である。また、同時に、日本列島は、世界でもっともよく地質が解析されている地域の一つでもある。ここでは、地帯構造区分、各地帯の特徴、地帯構造の成立過程、各地帯を特徴づける火成作用や変成作用について学ぶ。卒業研究や、卒業後の地質学関連分野において必要な知識を得ることを目的とする。

【授業の概要】
 日本列島は、大陸性の岩石が基盤をなす地帯、付加作用によって形成された地帯、変成岩が主体をなす地帯など、いろいろな特徴を持った地帯からなっている。日本列島はどのように地帯区分されていて、それらはどのようにかたちづくられてきたのであろうか。
 日本列島の骨組みは、大陸性の地帯と、それに付加した物質からなる地帯群に大別される。講義では日本列島の地帯区分と各地帯の内容について解説する。さらに、ユーラシア大陸の縁辺部に付加体が形成され、それらが再配列し、最終的に現在のような地帯配列になる過程について論じる。また、基本的な地帯構造が形成された後に形成された地質体や構造について学ぶ。

【成績評価の方法】
 授業時間内の小課題と期末試験による。各項目のアウトラインが理解できればC、各地帯の内容を正しく理解できればB、日本の地質の形成過程まで理解できればAとする。

【履修上の注意】
 地質科学科2年次前期までの必修科目が履修済みであることが望ましい。

【授業計画】
1.日本列島の地帯構造
2.大陸起源の飛騨帯
3.古生代付加体と変成帯
4.黒瀬川帯と南部北上帯
5.ジュラ紀付加体と変成帯
  (美濃−丹波帯と領家帯および阿武隈帯
   三波川帯と秩父帯および北部北上帯)
6.同上
7.同上
8.白亜紀−第三紀付加体(四万十帯)
9.北海道の地帯群
10.失われた地帯
11.日本列島の火成活動
12.大陸の地質との関係
13.地帯の再配列
14.島弧形成後の地質現象
15.試験

【質問,相談への対応】
 授業時間以外では、研究室において随時対応する。

【教科書】

【参考書】
「日本列島の生い立ち」地学団体研究会編 東海大学出版会
「日本列島の誕生」平 朝彦著 岩波新書148