授業科目 : テクトニクス論
英文科目名 : Tectonics
履修区分 : 自由/必修
開講期間 : 後期
曜日・時限 : 火2
授業形態 : 講義
対象年次 : 3
単位数 : 2
教員名 : 大塚 勉


【授業のねらい】
 テクトニクスは、地球に関連する様々な構造を形成した変動を考える学問分野である。地球全体の構造の成立や大陸の移動といった大規模な変動から、地域的な地質構造の形成,さらに岩石内部の変形まで、いろいろな規模の構造が存在する。それらは、どのような要因によって形成されるに至ったのであろうか。まず地球上の重要な構造要素の事例を学び、それらを形成した要因につい論ずる。

【授業の概要】
 この講義では、地球のいろいろな規模の構造の事例を学び、それらが形成されるに至った過程について論じる。取り上げられる構造要素として、地殻とマントルあるいはリソスフェアとアセノスフェア、大陸と海洋底、アルプス・ヒマラヤ・アパラチア・コルディレラなどの変動帯、日本列島などの島弧、付加体とメランジュなどであり、それらの成立過程について考える。地質構造を形成したプレートの運動のほかに、マントル深部の運動と地球表層部の変動との関連についても触れる。
 一般に、テクトニクスの議論は、地質の調査を出発点として岩石学・古生物学・構造地質学・地球物理学など、広範な分野の成果を総合して組み立てられる。後半では、テクトニクスの議論がどのように構築されてきているかを考える。

【成績評価の方法】
 随時行う小課題と期末試験による。個々の事象に加えて、テクトニクスの議論の成り立ちが理解できればA、各事象がよく理解できればB、講義内容のアウトラインが理解できればCとする。

【履修上の注意】
 地質科学科の2年次の必修科目を履修済みであることが望ましい。

【授業計画】
1.地球の中・表層部の構造
2.大陸と海洋底
3.大陸の移動
4.プレートの運動
5.造山運動(ヨーロッパと北米の造山運動)
6.造山運動(ヨーロッパと北米の造山運動)
7.アルプスとヒマラヤの造山運動
8.オフィオライト
9.付加体の形成
10.付加体の形成
11.構造地質学テクトニクスの議論
12.古生物学とテクトニクスの議論
13.島弧のテクトニクス
14.ユーラシアのテクトニクス
15.試験

【質問,相談への対応】
授業時間以外では、研究室において随時対応する。

【教科書】

【参考書】
グローバルテクトニクス(杉村 新,東京大学出版会)
基礎理学教科書 地球の科学(三宅康幸ほか編)