研究紹介

信州大学理学部浜崎研究室では,光化学とコロイド界面化学の分野に磁気科学を組み合わせ,新しい分野の開拓を行っています。磁気科学は強磁場中での科学を追及する分野のことで,その歴史は比較的新しいものです。 対象は多岐にわたっていますが,共通する目標は,物質と磁場の相互作用よって生じる新規(奇)の構造や機能を通して,相互作用のメカニズムを明らかにし,次世代の新しい技術につなげていくことです。

研究テーマ

キーワードは 光,コロイド,炭素,磁場

•相分離クロミズム・・・体積相転移を示すゲルに疎水性蛍光分子(主に芳香族化合物)を取り込んでから水を吸脱水させると,発光色が劇的に変わります。

•炭素物質調製・・・10T定常磁場下で黒鉛,活性炭,カーボンナノチューブ等を作成しています。磁気配向等の面白い現象で、炭素物質の構造が変わり,性能の向上や環境負荷の低減につながることがわかってきました。

•脂質膜・・・パルス強磁場中での膜構造や物性の変化を、ダイナミクスの面から、光学的手法を用いて調べています。膜モデル物質を用いて鋭意研究を進めています。

•ラジカル反応の磁場効果・・・ラジカル対機構による化学反応の磁場効果の研究をしていました。化学反応の反応速度が磁場で変化します。

装置作成

誰もやれないこと (やらないこと??) に挑戦 !!  金属加工や電気工作から制御プログラム作りまで。

•移動型パルスマグネットシステム・・・ φ8のボアに20T以上の磁場が発生します。各システムに組み込んで運用できるよう、外部トリガで同期して作動します。

•パルス強磁場中顕微分光システム・・・ 1um 程度の局所空間を 20 T 以上の in situ で観測できます。

•バルス磁場中時間分解蛍光分光システム・・・ ナノ秒レーザー励起なので、一般的なものよりも少し時間分解能が低いです。現在、コイル内への光学系の設置作業を行なっています。パルスマグネットとの組み合わせにこだわらなければ、過渡吸収測定装置にもなります。

•10T級強磁場中電気炉システム・・・ 10 T 級無冷媒型超伝導磁石内で 1200 ℃以上の高温を有効径 φ25 の空間に発生させることに成功しました。超伝導磁石はコイル部分が-269℃(4.2 K 液体ヘリウム温度) なので、断熱には細心の注意を払っています。

•最大泡圧法表面張力計・・・超伝導磁場中でも表面張力が測れるように、工夫がされています。φ30の空間で測定可能です。

•その他、コマゴマしたもの、改良多数。

学生募集!

信州大学内外問わず、一緒に研究に取り組む学生(4年生、修士、博士)を募集しています。好奇心旺盛な方をお待ちしています。連絡は下記まで。

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信州大学研究者総覧 (SOAR)

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