日本科学技術振興財団・科学技術館会長あいさつ

「青少年のための科学の祭典」全国規模ネットワークのご協力を

「青少年のための科学の祭典」は今年で18年を迎えますが、今日まで継続して実施出来たのは、それぞれの大会の出展者の皆様、運営の皆様、支援側である自治体の皆様、そして協賛企業・団体の皆様のお陰であると感謝しております。

各大会は、回を重ねるに伴い創意・工夫を施されて各地域に根付いたものとなってきているとの声を聞いております。たとえば、JST委託研究「市民による科学技術リテラシー向上維持のための基礎研究」によりますと、科学技術リテラシー向上への地方行政の取り組みの事例として、北海道事例:「どうやって科学の祭典を23会場に広めたか−北海道」、青森県事例:「県として〜科学する心育成事業、町として〜科学で街作り、市民として〜科学ボランティア<科学であそび隊>」、茨城県古河市事例:「地域を変えた総和おもしろ科学の会」、島根県出雲市事例:「ノーベル賞を目指せ!−島根県出雲市・出雲科学館」、熊本県事例:「日本最大!?2日間で5万人集客する科学の祭典・熊本大会」など、それぞれすばらしい報告がされております。

私ども(財)日本科学技術振興財団は、今年度より3カ年に亘りまして(独)科学技術振興機構の「全国規模ネットワーク支援」を受けて、「青少年のための科学の祭典」全国ネットワーク事業を行うこととなりました。今まで、青少年のための科学の祭典は、地域毎に独自に運営しておりますが、互いの活動内容を十分に情報共有することが出来ていなかったという反省があります。そこで、今回の事業をスタートとして、全国の各地域で実施されている「青少年のための科学の祭典」相互のネットワークをより強固なものとして、それぞれの地域で実施されている大会の創意・工夫を共有して、「青少年のための科学の祭典」全体をさらに活性化して行きたいと考えております。

そのためには、全国で実施している「青少年のための科学の祭典」に関係する方々のご協力をいただかなければなりません。「青少年のための科学の祭典」を通して、青少年の科学技術人材育成の一端を皆様と共に担って行きたいと考えております。今後ともご協力をいただきたくお願い申し上げます。

財団法人 日本科学技術振興財団・科学技術館
会長 有馬朗人