松本民芸館を訪ねる

UPDATE: 2009年6月28日

忙中,閑あり

 忙中,閑あり.卒業生の堀毛君の卒論を,投稿用にいじっているんですが,足りないデータが出てきて,本人に打診中.メールを打った所,丁寧に電話 をくれて,「分かりました,この土日にファイルを探して,送ります」とのこと.
 データ待ちですので,久しぶりにフリーな日曜日.天気も悪くないので,二輪で出かけます.


 で,やってきたのは松本民芸館.ねらったのではなくて,ふらふら走っていたら,偶然看板を見つけてたどり着いた次第です.以前にもここ,自転車で来た事 あ るんですが,「時間のあるとき入館しよう」とそのまんま.その後,場所が分からず数年が過ぎていた所です.いつもどおり車だったら,いつもどおり標識を見 逃 していたでしょう.


少し庭を歩かせる構造になっています.良いじゃないですか.



 建物は「なまこ壁」.名も無き,いや,名前はあるんですが名を世間に知られない,しかししっかりした物作りをする職人さんによって作られた,という意味 で,この建物自体が,民芸,なのでしょう.




 ジャンルは様々.日常生活に使われてきた,様々なものが展示されています.で,解説は無し.どうやら,言葉で解説をしてしまうと,自分で見る行為がおろ そかになる,とかそんな事のようです.


オカトラノオが生けてありました.


 二階に上がると窓が開け放たれ,光が差し込んでいます.窓の外は,ブドウ畑.電線がないともっと良いんですが,ま,しょうがないですね. 展示そのもの を楽しむのはもちろん,その場の空間を楽しむ,という場所といえましょう.



木造の蔵づくりの建物.手触りが良いです.
そこに 木漏れ日があたり,光と陰が風に揺れます.




光る屋根瓦



日曜の午後,入館者は私だけ.



一階に下りると,畳敷きの部屋が.上がらせてもらいましょう.
 手前の丸いのは火鉢.


こちらはご存じ,長火鉢.これ,関西,というか,西日本型の火鉢ですね.西のものは,火をくべる部分のまわりに,テーブルのような部分があって,そうした 利用の仕方が出来ます.江戸,というか,関東の火鉢は,こうしたテーブルの部分がありません.
時代劇でよく見るのは,写真のものとは異なり,テーブルがないタイプの江戸 火鉢.




日を浴びて鈍く光ります.良いですね.




窓から...



畳みの上に,光が差します.


まぶしいですね.

庭に出てみましょう.


 花瓶に生けて立ったオカトラノオですが,庭に咲いていました.



いや,堪能しました.入館料300円.人気のない,日曜の昼下がり.




大学への帰り道,立ち寄った神社に,ビワがお供えしてありました.




西日を受け,神社をあとにします.
和風な一日でした.