飯田市美術博物館で標本整理のお手伝い

UPDATE: 2011年6月28日

飯田市美術博物館で

 標本整理のお手伝いをしてきました.
 ま,自分の知らない植物と出会うことになりますし,それがきちんと整理されているか(誤同定など無いか)を調べることで,自分の勉強にもなります.

 前日の土曜日は軽井沢の植物園に久々に出かけたのですが,本日は,そんなわけで飯田市美術博物館です.

コハリスゲ

 まずはこれなんですが,イグサ科のタカネイというラベルが付いています.卒業生の清水さんを連れてきていたので,まずはチェックお願いしましょ う.平凡社やら保育社やら様々な図鑑を引きつつ...
 で,待つこと5分
島野「どうでしょうか,タカネイ」
清水「いいと思います,タカネイ」
島野「では,拝見」

コハリスゲ

いやこれ,遠目に見たらタカネイに見えるけれど,スゲ(属)だよね!ルーペで見ると,短いながら雄小穂が雌小穂の中から頭をのぞかせています.そうなると,ハリスゲ の仲間... で,いろいろ調べたんですが,コハリスゲかそこらかな,と.ま,図鑑にある植物体全体の写真やら図からは難しいですからね(笑).

島野「スゲでした!」
清水「やっちゃいました!」


 では,次(笑).

アシボソアカバナ

 こんな標本で,ラベルでは「ミヤマアカバナ」となっています.私も現物は観たことないので,あっているのか,いないのか分からないまま図鑑を チェック.すると...
 ミヤマアカバナ: 花柄に腺毛有り
 アシボソアカバナ:花柄に曲がった毛有り
となっています.確認して見ましょう.アシボソアカバナ
ここですが...もうちょいアップ
アシボソアカバナ
 拡大しすぎて,ちょっとボケていますが,いいですね,腺毛ではなくて曲がった毛が生えています.ということで「ミヤマアカバナ」ではなく「アシボソアカ バナ」.どちらも知らなかった種ですが,勉強になりました.
 そんなことで,手伝いをしながら勉強をするという感じで,日曜の午後,まったり過ごしました.実際にはもっと多くの植物を確認,あるいは修正していま す.私や清水さんでも結構役に立っている感じがして,「俺,生きている価値があるんだー」と生命の素晴らしさを実感しました(笑).
 写真は休憩にコーヒーを飲む蛭間博士と清水さん.

 あ,お昼は近くの蕎麦屋でうな丼を食べました.イケスのうなぎをさばいてくれる店.私もうなぎは久々でしたが,店主もうな丼三つということで張り切った様 子でした.まあ,周りがみんなざる蕎麦とかだからね.
 街の蕎麦屋なんだけど鰻をさばいて食べさせてくれる店がある,とかいうのはその地域の文化とか誇りなので,応援しつつ,大切にしないといけません.

 ではまた.