〜海抜0mから標高2762.9mの旅〜
                  日本海(直江津)→女鳥羽川→松本キャンパス→上高地→燕岳


                        海抜0m
ハマナス Rosa rugosa
主に海岸の砂地に生育する落葉低木。葉は奇数羽状複葉で、小葉は5〜11枚。葉の基部には葉柄に沿うように托葉がつく。茎には細かい棘がある。花期は 5〜8月で赤い花が咲く。8〜10月には赤い実をつける。実はいわゆるローズヒップとして可食。


                 海抜0m
ハマゴウ Vitex  rotundifolia
砂浜などに生育する、常緑小低木。茎は地面を這 い、高さ約10cm。葉は対生で、楕円形、裏面は白い毛で被われている。花期は7〜9月で、芳香のある青紫色の花を円錐花序につける。 

                                                                              標高600m
アカツメクサ Trifolium pratense (左)
牧草として明治初期に渡来し、日本全土に野生化している多年草。茎は直立して高さ20〜60cmになり、柔軟毛がある。葉は3出複葉で、小葉は長さ 2〜5cmの楕円形(先端が少しとがっている)。花期は5〜8月で紅紫色の花を咲かせる。

シロツメクサ Trifolium  repens (右)
ヨーロッパ原産の多年草で、日本全土に分布している。茎は地を這う。葉は主に3出複葉でまれに4出(いわゆる四つ葉のクローバー☆)。小葉は長さ 1〜2.5cm、幅0.8〜1.8cmの広倒卵形。花期は5〜8月で白い花を咲かせる。

アカツメクサとシロツメクサは、小さな蝶形花(マメ科の特徴!)が球状に多数集まってついている点や、3出複葉である点が似ているが、大きさ、色、葉形、 毛の有無などが異なる。


                                     標高600m
アラゲハンゴンソウ Rudbeckia  hirta
高 さ30〜100cmで全体を粗く硬い毛がおおっている。葉の長さは5〜15cm、根生葉は卵形で、長さ3〜7cm。

左の写真は24cmのスニーカーと全体の比較で、右は拳と花の比較。あまりの大きさに驚いたもので・・・

 

               標高600m
ビロードモウズイカ Verbascum  thapsus
地中海沿岸原産の2年草で、各地に帰化。河原や 荒れ地、線路のわきなどに生えている。全体がビロードのような灰白色の毛でおおわれ、高さは1〜2mにもなる。茎の下部の葉は長さ約30cmの倒披針形。 茎葉は上部のものほど小さく、基部は茎に流れる。花期は8〜9月で、茎の先に長さ20〜50cmの総状花序を出し、黄色の花を密につける。花冠は直径 2〜2.5cmで5裂し、外側に星状毛がある。

これもあまりの大きさに、思わずスニーカーとツーショット!

               標高600m
イロハカエデ Acer  palmatum
公園や庭木など、ごく一般的でよくみられる。葉は5〜7裂(カエルの手のよう→カエデ)。裂片には不規則で荒い鋸歯がみられ る。秋には紅葉する。花期は4〜5月で、花序は細かく枝分かれし、花径は7〜8mm。種子には翼が付いており、風によって種子を飛ばす、風散布種子(水に も浮くので水散布種子とも)。

風散布種子シリーズ@
種子は翼のおかげでくるくると回転しながら落下し、風にのったり、水に浮いたりして遠くへ運ばれる。


                                     標高600m
シナノキ Tilia  japonica
日本全土の山地に自生する日本固有種。葉は、長さ6〜9cm、幅5〜6cmの先のとがった左右非対称の心型で、鋸歯。春は緑色 だが秋には黄色くなる。花期は6〜7月。花序の柄にはヘラ状の苞葉がついており、種子散布の際に翼として役立つ。

風散布種子シリーズA
右の写真の中央に白く写っているのが苞葉。左の写真は花で、左上に苞葉が少し写っている。

  

                                     標高600m
ケヤキ Zelkova  serrata
街路樹や庭木などとしてよく植えられる。放射状に広がる独特の樹形で、落葉後でもすぐにケヤキとわかる。葉の鋸歯は曲線的に葉 先に向かう特徴的な形であり、鋸歯の先端は尖る。種子がついたまま枝先が落下し、葉が翼として働く風散布種子。

風散布種子シリーズB
左は枝先の写真。葉の付け根に丸い種子がついている。右は全体の写真。


              標高600m
コノテガシワ Platycladus  orientalis
公園木、庭木としてよく栽培されている。葉の広がった様子が子供の手のひら(子の手)を広げたように見える。花期は3〜4月。 雌雄同株で、黄褐色の雄花と淡紫緑色の雌花をつける。果実は長さ2cmほどの卵円形で、熟すと茶褐色の木質になる。種子は褐色、長円形。

未熟な果実はモヤッとボールのようだ・・・


              標高600m               標高1500m
セイヨウタンポポ Taraxacum  officinale (左)
ヨーロッパ原産の多年草。明治時代に渡来し、強力な繁殖力で在来のタンポポを脅かし、現在では都市周辺でもっともふつうのタン ポポとなっている。葉の裂け方は変化が多く、一定していない。花期は3〜9月。頭花は直径3.5〜5cmで総苞外片がつぼみの時から反り返っているのが特 徴。

シナノタンポポ
 
Taraxacum  platycarpum ssp.handoense (右) 
在来種のカントウタンポポの亜種。総苞外片は反り返らず、卵型で幅が広く、小角突起がない。総苞の形がふっくらとしている。

セイヨウタンポポは@花はほぼ1年中咲けるA受粉しなくても単為生殖によって結実する。B都市化の波に呑まれた悪い環境にも適応できることから強力な繁殖 力を誇り、在来種を脅かしている。在来種は都市では姿を消しているが、自然の残っているところではまだ頑張っている!(ちなみに右の写真は上高地で撮影)



              標高2000m
コイワカガミ Schizocodon  soldanelloides f.alpinus
イワカガミの品種で、北海道から本州中部にかけての高山の岩場や草地に生息。日本固有種。葉は直径1.2〜3.5cmの円形〜 広卵形で、表面に強い光沢、周囲に鋸歯がみられる。高さ5〜10cm。花期は6〜7月で、紅紫色の花を咲かせる。白花品はシロバナコイワカガミという。

 


                     標高2000m
ゴゼンタチバナ Chamaepericlymenum  canadense
亜高山帯〜高山帯の林床に生える多年草。葉は4輪生または6輪生で、常緑、全縁。花期は6〜7月で、放射相称の4数性の花を咲 かせる。


                     標高2700m
キバナシャクナゲ Rhododendron  aureum
高山帯の礫地やハイマツ林に生える常緑低木。葉は長さ3〜6cm、表面の細脈はへこんでいる。枝には黒褐色多年のの芽の鱗片が残る。花期は6〜7月で、ク リーム色で漏斗型の花が咲く。 白花品をゴシキシャクナゲ、八重咲き品をヤエキバナシャクナゲという。


                     標高2700m
ウラシマツツジ Arctous  alpinus
高山帯の乾いた草地や礫地に生える、高さ2〜5cmの落葉矮性低木。葉形はへら形で先が円形になっており、基部は次第に細く なって葉柄につづく。葉の質は厚い。花期は6〜7月で、壷型の花を枝先に2〜5個かたまってつける。花冠はクリーム色で、先は小さく5裂。


                     標高2700m
あっ!ライチョウだっ!!!

                     標高2750m
ハクサンイチゲ Anemone narcissiflora var.nipponica
高山帯の乾いた草地に生える多年草。根生葉は1回3出複葉。小葉はさらに3出状に2〜3回切れ込み、終裂片の幅は 1.5〜4mm。花期は6月中旬〜月上旬で、直径2〜3.5cmの白色の花を一茎に2〜6個つける。


                                                   標高2760m
ハイマツ Pinus  pumila 
高山帯の尾根筋など、風当たりの強いところに生える、高さ0.3〜2mの低木。幹や枝が地表を這い、先は立ち上がる。葉は針状 で、5本が1束になって密生。雌雄同株で、雄花は新枝の側面に10〜20個、雌花は先のほうに2〜3個つく。若い球果は緑色で、成熟すると褐色になる。

 

                   標高2762.9m
山頂からのご来光☆




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