木 を探し求めて岡宮神社に行きまし た



岡宮神社(松本市元町)


 6月27日に岡宮神社の木本を観察に行き ました。一応、薄暗い所の木を見ようと思って行きました。岡宮神社というのは、私の家のすぐ近くにある古い神社です。何でも、城下町が形成される前からあ る そうです。
 木がたくさん植えられていて少し薄暗 く、砂利の敷いていない人のあまり歩かないところには雑草が繁茂していました。

何種類か見ましたがどの木も大 体7、8mくらいでした。




まず一番目に、イヌガヤ を見ました。メインの建物の左右に一本ずつ植えられていました。

イヌガヤ・                       
 イチイ科イヌガヤ属
   ・学名:Cephalotaxus drupacea

イヌガヤ 全体 ・常緑小高木
 ・花期:3月から4月
 ・果期:10月
 ・雌雄別株
 ・互生
 ・庭木にもする。


 葉は、枝から3つに分かれてついています。 更にその先からまた3つに分かれて葉が付いています。線形で、触っても柔らかいので全然痛くありません。羽状で、茎にらせん状に順に巻きついていくように小 さな葉が付いています。
イヌガヤ 葉の表2                  イヌガヤ 葉の表1


イヌガヤ 葉の裏 葉の裏を見てみます。裏には白 い2本の線があります。これは気 孔帯といって、空気の通り道です。


イヌガヤ 果実 次に果実を 見てみます。果実は卵状の球形で、 長さは2cmから2,5cm位でした。3つに分かれた葉の、割と先の方にだ いたい3,4個の実が付いていました。



イヌガヤ 果実切断@ 試しに果実をカッターで縦半分に切ってみました。下半分には白い綿のようなものが入っていて、上半 分は半透明のかたまりが 入っていました。イヌガヤ 果実切断A  
 切った瞬間から切断面の緑色のところからベタベタする白っぽい汁が出てきてキツめの臭いがし ました。下の写真でかすかに光っているのがその汁です。
 昔は果実からとれる油を、灯り用に利用していたらしいです。           


イヌガヤ 樹皮  樹皮は暗褐色でゴリゴリ した感じでした。 木の下は枯れて茶色になった落ち葉で埋まっていました。イヌガヤ 地面


    
 二番目に見たのは スギ です。杉は神社内に数本植わっていました。
スギ
 
スギ科スギ属
 ・学名:Cryptomeria japonica
 
 
スギ 全体常 緑高木
・互生
・花期:2から3月

・果期:9から10月


スギ 葉 葉はつるつるしていて、長 さは一つ5mm位から1cm位です。の ように曲線を描いています。葉の横の断面はよく見るとひし形をしていました。


 スギは球果をつけます。ボールのように真ん丸な球形をしていま す。大き さは約1,5cmでした。スギ 果実@スギ 果実Aスギ 果実B

球果は、前の年に育った分の枝(前年枝)の先に1つつきます。イヌガ ヤの時のように半分に切ってみようとしたのですが、バラバラと崩れていって出来ませんでした。


スギ 樹皮 樹皮は赤褐色で、剥こうとす るとすぐにパリパリと剥がれました。剥くのはちょっとおもしろかったですが、思い出すと悪い事 をしたと思ってます。
 縦の裂け目がたくさんあり ました。



ザクロ
 ザクロ科ザクロ属
 ・学名:Punica granatum

ザクロ 全体・ 小高木
・ザクロ科のただ一つの属
・原産地はイランの東部
・日本では庭木や盆栽などに用いられる。 
・被子植物

・今までの2種類の木とは異なり、誰かが植えてしっかり手入れしている感じがしました。



 ザクロの葉は今まで見た木とはかなり違った感じでした。
ザクロ 葉の表楕円の葉で、 光をよく反射しているのが写真でもわかります。触ると、まるで造花の葉のようにツルツルしていまし た。
 裏返すと、中心の葉脈がや けに目立っていました。
ザクロ 葉の裏 葉の先の方が 絞ったように細くなって曲がっていることも特徴だと思いました。
 葉は枝の一ヶ所から5、6枚まとまって出ていました。


 花は、花弁が6枚で、雄しべは中心にたくさんありました。
ザクロ 花正面右側の写真は 正面から、左側の写真は横から撮ったものです。花弁は柔らかくて、先の方にはひらひらとしわが寄っていまし た。
ザクロ 花横 花弁の下にあ る細長い部分は子房で、秋になると熟して赤 く硬い果実になります。果実はまだ見 つかりませんでした。

 ザクロの果実の皮を煎じて飲むと、下痢止めや虫下しになるらしいです。また、果実のしぼり汁は曇り止めの効果があるらしく、かつては湯気でも鏡が曇らな いといわれ、お風呂の鏡を磨く為に用いられたそうです。 



ウスアカカタバミ(木本では ありませんが)
 カタバミ科カタバミ属
 ・学名:Oxalis corniculata f. tropaeoloides

カタバミ1
・日本の各地に分布
・花期:4月から9月頃
              
 下の写真のような、砂利がいっぱいに敷いてあるところで見つけました。大きなかたまりというよりはまばらに集まって生えていました。                        葉は緑と紫を混ぜたような 色をしています。ハート形の葉の3出複葉で、 この葉はに なると 閉じます。 私が見た時は、花と果実は付いていませんでしたが、黄色やオレンジがかった黄 色 の花を咲かせるそうです。      カタバミ3 カタバミ2



 観察しに行ったのは6時頃の夕暮れ時でカラスが飛んでいた り、虫が たくさん飛んでいたりしました。小さな水場もこの神社にはあって、蚊にかまれまくったので帰りました。


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