鳥探しのついでに見た植物



農学部 森林科学科
原 星一


 僕は野鳥が好きでよく山へ行くので、そのときに見つけた植物を 紹介します。
 ほとんどが長野県で見つけたものですが、なかには以前に僕の地 元の愛知県で撮った写真もあります。


カリソウ[碇草]です。(メギ科)花の形が船の”碇”に似ていることからこの名前が付きました。

カタクリ[片栗]です。(ユリ科)戸隠にたくさん咲いてい
ました。昔はこれから片栗粉をとっていましたが、今
はジャガイモだそうです。花が咲くまで7、8年かかり
ます。花が咲いてないカタクリの葉は一枚ですが、咲
いているものには二枚あります。葉は年々大きくなり
ます。


ヤマエンゴサク[山延胡索]です。(ケシ科)松本市内でも春先に少し山へ入ればたくさん見ることができます。

エンレイソウ[延齢草]です。(ユリ科)戸隠に少しありましたが、松本ではまだ見たことがありません。

シロバナエンレイソウ[白花延齢草]です。こちらは戸
隠では見かけませんでしたが、松本の三才山のほう
に少しありました。花が咲いていないとエンレイソウと
の区別が難しいようです。



ここからはイチゲ 類4種を紹介します。すべてキンポウゲ科です。
キンポウゲ科の植物の多くには毒があります。食べないほうがい いです。



キクザキイチゲ[菊咲一華]です。姿がキクに似ていることからこの名があります。花の色は白っぽいも のから紫までいろい ろです。戸隠にたくさんありましたが、松本では見てません。日本海側のような多雪地帯に多いそうです。

アズマイチゲ[東一華]です。信大の近くの池の周りに群生し
していました。キクザキイチゲとは葉っぱの形がだいぶ違い
ます。




ヒメイチゲ[姫一華]です。ほかのイチゲ類より花が小さいです。
戸隠で撮りました。

ニリンソウ[二輪草]です。花が二輪ずつ咲くのでこの名がありますが、一輪のものや三輪のものもあります。

こ こで少しだけ野鳥を紹介します

ノビタキの雄です。夏鳥ですが、山地の開けた高原で繁殖するため、低地では春と秋の渡りの時期に観察できます。名前はヒタキです が、ツグミの仲間です。多 くの鳥は年に2回羽が生え換わりますがノビタキは1回だけだと聞いたことがあります。
エナガと言います。尾っぽ(柄)が長いのでこの名があり
ます。留鳥なので一年中見ることができます。巣材に羽
毛を使います。日本の鳥では一番軽い鳥で、7グラムほ
どしかあります。雌雄同色です。巣で卵を抱くと巣の形の
せいで尾が丸くなります。それで抱卵しているかが分かり
ます。



ここからの4つはすべてシソ科の植物です


ラショウモンカズラ[羅生門蔓]です。松本市郊外の山野に結構たくさん生えていました。

ニシキゴロモ[錦衣]です。戸隠に少しありました。
地元の愛知県にもあります。



カキドオシ[垣通し]です。河川敷や山道などの開
けた林床にたくさん生えています。

ジュウニヒトエ[十二単]です。大学から自転車ですぐのところの山に生えていました。







ショウジョウバカマ[猩々袴]です。(ユリ科)これは愛知にはたくさんありましたが、松本で見たことはありません。戸隠にはありま した。

シデコブシ[四手拳]です。(モクレン科)これは東海地
方の一部に局地的に分布する希少種で、これが自生
するところはたいてい保護区になっています。



マムシグサ[蝮草]です。(サトイモ科)茎がマムシの
模様に似ています。松本市内の山林の沢沿いなど
湿った所にあります。

スルガテンナンショウ[駿河天南星]です。地元では沢沿いなどの湿った場所に多いです。でも松本でまだ見つけていません。マムシグ サは地元では見かけませ ん でした。

 ホタルブクロ[蛍袋]です。(キキョウ科)6月の後半ごろから咲き始めました。

ハシリドコロ[走野老]と言って猛毒で す。(ナス科)
一見食べれなくもなさそうですが死ぬこともある
そうなので、どうしてもって時以外は食べないほう
がいいと思います・・・

ヤマブキ[山吹]です。(バラ科)これは木本です。とても黄色が鮮やかで山道をにぎわせてくれます。
フデリンドウ[筆竜胆]です。(リンドウ科)山野の日当たり のよい所に生えます。山が崩れて砂地のようになった場所に多い気がします。リンドウは秋のイメージがありますが、本種と次のハルリンドウは4月頃に咲きま す。
これがハルリンド ウ[春竜胆]です。(リンドウ科)フデリン
ドウと違い根生葉が大きいので区別できます。またこち
らは湿地に多く、フデリンドウが単独で生えることが多い
のに対し、ハルリンドウはよく群生します。また右の写真
のようなピンクのものや、白の花も時々見かけます。

有名なミズバショウ[水芭蕉]です。(サトイモ科)戸隠にたくさんあってびっくりしました。湿った所に群生します。

リュウキンカ[立金花]です。(キンポウゲ科)戸隠では
ミズバショウといっしょに生えていました。


野山にはきれいな花が たくさんありますが、時々そういった花を持って行ってしまう人がいます。持って帰りたい気持ちも分かりますが、見るだけにしてほしいと思います。





トップに戻る