2009年度 植物生態学ゼミ
理学部 地 質科学科 梅村宗太郎
6月下旬 常念岳にて見られる花たち
こんにちわ。作者です。体力の無さが売りの作者です。この度ゼミの課題 でホームページを作ることとなり、6月下旬頃常念岳で見られる花についてまとめました。この題材を選んだ理由としては、期日が迫って来た頃に地質科の必修 授業で常念岳に登ることとなり、いつもと違う植物が見られそうだと思ったことです。

以下少し常念岳の説明をしますね。
今回登った常念岳は、信大地質科の1年が毎年登る(らされる?)山で、長野県中部の西端あたりに位置し、北アルプスの前山となっています。信州大学から西 の方を見ると見えます。槍ヶ岳を隠している山だったかと。標高は2,857mです。登った日は6/27〜6/28です。なぜ2日に渡っているのかと言う と、1日目で山頂近くの常念小屋なる山小屋まで登り、そこで1泊し2日目に山頂まで登り、そして下山するというスケジュールだったからです。そして蛇足か もしれませんが、今回は一の沢という沢沿いの登山道と通り山頂を目指したので、ここに掲載されている写真は一の沢ルートで撮られたものです。
それではそろそろ写真の方をどうぞ↓
タカネスミレ

スミレ科スミレ属の多年草植物です。
撮影場所は常念小屋のすぐそばです。2cmくらいの花に紫の線が入っている小柄な花です。山の中腹あたりから見られました。
全長は5〜12cmで、花は7〜8月に見られます。日本では本州中部以北の高山帯で見られます。
コイワカガミ

イワウメ属イワカガミ科の多年草です。
山の中腹から見られ、山小屋付近でも見られました。1cmくらいの紫色の花を3個ほどつけるので、小さくても目立ちます。
全長は5cmくらいで、花は春から秋に見られます。日本では九州から北海道の高山帯、亜高山帯にかけて見られます。
近種にイワカガミ、オオイワカガミ、ヤマイワカガミがあります。
見分け方は、イワカガミは花を5〜10個つけ、コイワカガミより大柄です。
        オオイワカガミは鮮やかなピンク色の花をつけます。
        ヤマイワカガミは他と違い白い花をつけます。
ヤマザクラ

バラ科サクラ属の落葉高木です。
山小屋に近めの場所で撮影しました。撮影場所の他にも数カ所咲いていました。
花の咲く時期は4〜5月ですが、この辺では6月下旬でも咲いていました。日本全土に分布します。
写真を見てもわかるように、ソメイヨシノと違い葉と花を同時につけます。
これは…なんでしょうか?ヤマザクラかなぁと思っていましたが写真でよ く見ると花の形・色などが大きく違っています…ピンク色の花をつける木ですが…なんでしょうねぇ。
ハクサンチドリ

ラン科ハクサンチドリ属の多年草の高山植物です。
山の中腹あたりで見かけました。たくさんの花をつけるので目立ちます。花が紫色なのでさらに目立ちます。全長は15cmくらいでした。
花期は6〜8月です。中部地方以北の高山帯に見られます。
名前は白山に多いことと花の付き方が千鳥の飛ぶ姿に似ていることから名付けられました。
この花もなんでしょうか…花はゴゼンタチバナに似ているような気もしま すが、葉が全然違います。すみませんがよくわかりません…
コマクサ

ケマンソウ科コマクサ属の多年草です。
信大生には言わずとしれたコマクサです。常念小屋そばの岩場で見られました。
ピンク〜紫色の花をつけます。写真のものはまだつぼみです。ですがその名の由来となった馬のような形の花はイメージできます。
高さは5cmくらいで、中部地方から北海道の高山帯の砂礫帯でみられます。美しい花を持ち、他の植物が生育できないような環境に生育することから高山植物 の女王と呼ばれています。
サンカヨウ

メギ科サンカヨウ属の多年草です。
この写真のものは葉に大きな切れ込みが入っていますが、全縁のものもあるようで、種類が違うのかどうかはよくわかりません。
中部以北の深山で見られます。花は5〜7月につき、花の大きさは2cmくらいです。花の後につける青紫色の実は食べられて、甘い味がするようです。
こちらはなんでしょうか…すごく小さい花がかわいらしいのですが、知識 不足ですみません。全くわかりません。
すみませんがこの花も何かわかりません…もはや真ん中にあるのが花なの かどうかすら微妙です。葉は大きく、1枚あたり10数センチありました。クロユリと同じく胸突き八丁と呼ばれるエリア付近で見かけました。
おまけ 常念乗越という峠から見た常念岳の山頂
斜面にはハイマツがびっしりとはえています。

この右側に常念小屋(標高は2,400mちょい)があり、そこで一夜を明かしました。そして翌朝山頂を目指すのですが、体力の無さが売りの作者は前日の登 りですでにスタミナが切れ、下山も危ういので他数名の体調不良者と一緒に小屋にて待機。山頂付近ではイワウメなども見られたみたいでちょっとショックで す。とっても余談ですが、作者が体力回復のために御来光を拝むことの放棄を決定した日の出数十分前頃、隕石の落下が見えたそうです。隕石は地上に到達する ことなく燃え尽きたようですが、貴重な体験を逃してしまいました…。
ハイマツ

マツ科マツ属の樹木で、高さは1〜2mです。
名前の通り地を這うのが特徴で、シベリア、カムチャッカ、朝鮮半島、日本列島で見られます。寒冷地に分布し、氷期に日本にやってきて、暖かくなって高い山 に逃げ込んだ氷河遺存種です。
奥に見えるのが常念小屋になります。小屋周辺にもたくさんはえていました。
最後に

この授業で初めてデジカメを使い、HPを作り、いろいろな経験をしました。画像のピントがあっていないことや、逆光になっていたりすることは許してくださ い。そして撮影に協力してくれた班のみなさん、ありがとうございました。特に榊原くん。なんなら様もつけます。榊原様。ありがとうございました。
このHPが今後の植物生態学ゼミを受講する方の役に少しでも立ったら幸いです。
参考 Wikipedia
撮影協力 榊原




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