松本 キャンパス内の植物について

                                                                                                                                        工学部情報工学科 10T5002F 赤瀬智也

                                                                                   授業中に調べた植物のいくつかを紹介していきま す。           
                                        
                 
マメ科の植物
イネ科の植物
キク科の植物
その他の植物@
その他の植物A


参考文献:原色日本植物図鑑 草本編(上,中,下) 木本編(T,U)





                                



                                                                                        マメ科の植物について


 ・ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)【ソラマメ属】
  学名Vicia angustifolia 
葉は卵状長楕円形 葉の長さ1〜2.5cm
托葉は中央に腺点あり 
花は4〜6月に1〜3個づつ紅紫色の花をつけ る
年越草であり 種子を約8個つける

似たものにスズメノエンドウがあり 
スズメノエンドウは種子を2個しかつけない
  ・シロツメクサ【シャジクソウ属】
  学名Trifolium repens
多年草で全体的にほとんど無毛
茎は地上をはい、葉の長さは1〜22cm
また5〜15cmの葉柄をもつ
白色の花を咲かす    
日本には徳川時代にオランダの硝子の
荷造りの結草として入ってきた

 
・ムラサキツメクサ(アカツメクサ)【シャジクソウ属】
 学名Trifolium pratense
茎は直立または斜上して高さ30〜60cmになる
まばらに分枝し開出する褐色の軟毛がある。
托葉は膜質で上部まで葉柄に合し 葉柄は2〜20cm
葉は楕円形で長さ2〜3.5cm うらに軟毛が散生

花は枝の頂に頭状に集まり、6〜9月ごろに咲く
色は紅紫色(まれに白色) 明治の初めに日本に入る。





シロツメクサとの花の色の違いです。
上がシロツメクサ。下がムラサキツメクサになっています
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%84%E3%83%A1%E3%82%AF%E3%82%B5.jpg
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Rotklee_Trifolium_pratense.jpg
詳しい写真はwikipediaを御覧ください。

  ・ニセアカシア(ハリエンジュ)【ハリエンジュ属】
  学名Robinia pseudoacacia
落葉高木
茎は高さ15mに達する。
はじめ短毛を持つが後に無毛となる。
葉は互生、奇数羽状複葉、長さ1.2〜2.5cm
楕円形で先は少し凹み、微凸あり
針状の小托葉をもつ。托葉はしばしば刺状
花は5月に咲き、本年の枝の葉腋に総状花序をだし
花序には花がつかない 
また花から上質な蜂蜜がとれる

また似た種にアカシアという花があり
最大の違いは花である
アカシアはモミザの樹とよばれ、下の写真のように

黄色いモサモサした花を咲かせる。
   ・クズ【クズ属】
   学名Pueraria lobata
多年草
根は長大で澱粉を蓄える。

葉は互生、散出複葉で
長く伸び、他物にまきつく粗毛あり
また下面単圧毛があり白色を帯び、
頂小葉は時に3裂する。側小葉も時に2裂

花は7〜9月 紅紫色(まれに白、とき色)

秋の七草のひとつ
根よりくず粉をつくる
葛根湯=クズの根
    ・ヤブマメ【ヤブマメ属】
    学名Amphicarpaea bracteata
1年生のつる草
クズをちいさくしたような草
茎は開出毛があり他物に巻きつく

葉は互生、散出複葉、全縁 葉形は広卵形、両面ともに圧毛あり
下面は淡色 葉の長さは3〜6cm 頂小葉は他よりやや大きい。

花は9〜10月で淡紫色

また地下に閉鎖花をつけ白色球形で1種子を含む果実をつける。

niseakasia       ↑ニセアカシア       

アカシアとニセアカシアの違いは花であり、ニセアカシアと比べ、
アカシアは黄色のもさもさした花を咲かせる↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Acacia_baileyana.jpg
詳しい写真はwikipediaを御覧ください

葉はひし形、葉が重ならないように一本茎がある。
kuzu



yabumame




                                                                                             -HOME-















                                                                                       イネ科の植物について

               ・シバ【シバ属】
       学名Z. japonica Steud
日当たりのよい山野、路ばたにふつうな多年草
稈は長くはった地上走出枝の節から立ち、低く、高さ10〜(20)cm

茎は地上走出枝上または稈の基部にそう生し長さ5〜10cm 

花は5〜6月
       ・ナギナタガヤ【ウシノケグサ属】
       学名Vulpia myuros (L.) C. C. Gmel.
乾いた草地、近海地に生える。一年生または越年草。

稈は細くそう生し、高さ20〜45cm 葉は長さ5〜15cm

線状、強く内巻きする。円錐花序は線状披針形
長さ10〜20cm 上部傾き
      ・イヌムギ【スズメノチャヒキ属】
      学名B. catharticus Vahl
一年草または越年草。稈は太く、高さ70〜120cm
葉は広線形、長さ20〜30cm、毛を散生し、鞘は無毛または有毛
花は6〜7月 円錐花序は20〜25cm
散開、枝は長さ10〜15cm
左右から強く2つに折れ、竜骨は鋭く無毛


芝生で使われている草ですね。
ナギナタガヤの名の通り、形は薙刀状だが、これは穂が1方向に並んでつ いてるだけであり、先を持って曲げてみると、穂がならんでついている様子が分かる。
似た種にカラス ノチャヒキがあり
イヌムギと異なり葉が無毛



       ・スズメノカタビラ【イチゴツナギ属】
       学名Poa annua
到る所に生える、軟らかい一年草または越年草。
高さ2〜25cm 葉ややまばら 花は年中咲く。
花序は円錐形で散開し、長さ3〜7cm 小穂はやや密、長さ4mm位
      ・ヒゲナガスズメノチャヒキ【スズメノチャヒキ属】
      学名B. rigidus Roth
一年生。稈は高さ40〜70cm
葉身および鞘に毛がある。花序は散開、多少点頭
長さは7〜15cm、枝は短く1〜3cm。小穂は長さ3〜4cm
5〜7小花あり。
      ・オニウシノケグサ【ウシノケグサ属】
      学名Festuca arundinacea
多形な多年草 稈はややまばらにそう生し、基部は斜上
上部は直立し、高さ40〜90cm
新苗は一部外鞘的に分岐する。下部の鞘は暗褐紫色
葉は長さ10〜20cm 内巻きし、絲状
花序は直立して、やや密
suzumenokatabira
ine 3
左からのノゲイヌムギ、ウマノチャヒキ、ヒゲナガスズメノチャヒキ
イネは似てるのが多く、区別が大変です。
       ・ウマノチャヒキ【スズメノチャヒキ属】
       学名B. tectorum L.
一年生。稈は細く高さ20〜50cm
葉身および葉鞘に毛がある。円錐花序はやや密
長さ5〜15cm、傾下性、小穂は短い毛あり、長さ1.2〜2cm
      ・ムギクサ【オオムギ属】
      学名Hordeum murinum
畑に生える越生草、稈はそう生し、高さ15〜50cm
葉は線形 草質で長さ5〜8cm
花は5〜7月 花穂は長楕円形4〜7cm 淡緑色
       ・エノコログサ【エノコログサ属】
      学名Setaria viridis (L.) P.Beauv.
到る所に生える一年草。畑の後に特に多い。
稈は細く、膝曲して、分枝した基部から立ち上がり、高さ50〜80cm
節は太い。
葉は短い線形または長い披針形 長さ10〜20cm
質は薄く、基部は普通急に窄み、先は長く尖る。
花は8〜11月。花序は円柱形で直立し、先は多少点頭、長さ3〜6cm


・ヒゲナガスズメノチャヒキの欄参照

他のイネ科に比べ、穂が細長い。


mugikusa

enokoro
↑エノコログサ

変種がいくつかあり
ムラサキエノコログサは花序の剛毛が紫色のもので
キンノエノコログサは花序の剛毛が金色のもの
アキノエノコログサは先が下にたれる


 

                                                                                                                                                                                                       -HOME-







                                                                                               キク科の植物について


         ・コオニタビラ【ヤブタビラコ属】
          学名Lapsana apogonoides
田んぼに多い越年草
根出葉はロゼット状に広がり羽状に分裂
花茎は斜上で少数の葉あり 高さ10〜25m

3〜6月にまばらに数個の頭花をつける
春の七草のホトケノザ
      ・オニタビラコ【オニタビラコ属】
      学名Youngia japonica
一年草または越年草  コオニタビラコとは属が異なる
全体に細い軟毛、茎は直立 高さ20〜100cm
葉は羽状に深裂し多くは下部に集まる
茎にも少しはつくが上ほど小さい

花は北方では5〜10月 南方では年中咲く。
      ・セイヨウタンポポ【タンポポ属】
      学名Taraxacum officinale
ヨーロッパ原産
路傍や人家の近くに多いが、特に北海道に多い
単偽生殖。葉を食べる品種がある。
根を苦味健胃剤とした。

*
単偽生殖とは…一般には有性生殖する生物で雌が単独で子を作ること
ロゼットとは、ばらの花のことであり、葉がばらの花のように、放射状に 広がっている様子をいっている。
onitabirako
よく道端でみかけるタンポポですね。
     ・ノゲシ【ノゲシ属】
    学名Sonchus oleraceus
道端にふつうに咲く越年草で
茎は高さ50〜100cm
軟らかくて太く中空で稜がある。

葉は軟らかく、羽状に切れ込み不規則な歯状である。
ちぎれば葉や茎から白い汁が出る。

花は4〜7月ごろ その柄には時硬い腺毛をもつ。
茎、葉は食べられる。
   ・ハルジョオン(ハルジオン)【ムカシヨモギ属】
   学名Erigeron philadelphicus
越年草
右のヒメジオンに非常によく似ている。
葉は茎を抱くように生え、茎は中空

ヒメジオンとの違いはヒメジオンは夏咲きに対し、
ハルジオンは名の通り春咲き

またハルジオンの花は横や下を向くのに対して
ヒメジオンの花は上しか向かない
      ・ヒメジョオン(ヒメジオン)【ムカシヨモギ属】
      学名Erigeron annuus
道端に多い北米原産の帰化植物で越年草

茎は高さ30〜100cmで粗毛あり
葉は膜質で両面に毛がある。

夏に花を咲かす。

花は白色、時にやや紫色をおびる。

nogesi
右にハルジオンの写真があります。


写真上がハルジオン。下がヒメジオン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Harujion.jpg
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:W_himejoon1061.jpg

ハルジオンはいくつか花が横や下を向いているが、
ヒメジオンはすべて上を向いている。
またハルジオンとヒメジオンは花の違いだけでなく、
茎の中の違いなどでもみわけることができる。
詳しい写真はwikipediaを御覧ください。

     ・オオアレチノギク【イズハハコ属】
    学名Conyza sumatrensis
道端や荒地に多い越年草。
茎は直立し、高さ100〜150cmで短毛を持つ
8〜10月ごろに円錐花序をつけ多数の頭花をつける


      ・オニノゲシ【ノゲシ属】
      学名Sonchus asper
原産ヨーロッパ  明治に日本に入る  越年草
先ほど紹介した‘ノゲシ’に比べ葉の質はより厚く

歯の先はより太い刺状で
さわるといたい

       
ooaretinogiku
↑オオアレチノギク

似た種にヒメムカシヨモギがある
オオアレチノギク同様に毛を生やすが
オオアレチノギクよりも長い毛を生やす。
またオオアレチノギクは花びらを出さないのに対し
ヒメムカシヨモギは花びらを出す。

oninogesi

さわるといたいです。

        


                                                                                             -HOME-






                                                                                                   その他の植物@


         ・ヘクソカズラ【アカネ科,ヘクソカズラ属】
        学名Paederia scandens
山野にふつうな多年生のつる草。茎は左巻きで長く伸びる。

葉は対生、単葉、全縁。長さは4〜10cm 多少毛がある。
葉の付け根に三角形の托葉あり。
花は8〜9月頃葉腋にしゅう繖花序を作って開き、約10mmになる。
先は5裂し、内面は紅紫色で毛が多い、果実は球形

名前の通り(屁糞蔓)全体に悪臭がある。
      ・ヒナタイノコズチ【ヒユ科,イノコズチ属】
      学名Achyranthes bidentata var. tomentosa
道端にふつうな多年草。茎は分岐し高さ40〜90cm
4稜形で節はややふくらみ時にやや紅紫色を帯びる。
葉は対生、単葉、全縁で、やや厚くて光沢はなし、
葉身は長さ5〜12cm両面ともに有毛
花は8〜9月ごろで開花後は下を向き、花序の軸に圧着する。


     ・ガガイモ【ガガイモ科,ガガイモ属】
     学名Metaplexis japonica
原野に生える多年草のつる草で、葉を切ると白い乳液が出る。
葉は対生、単葉、全縁で托葉なし2〜5cmの柄がある。
葉身は長卵状心形で下面は白緑色

長さ5〜10cm花は8月頃に葉腋に総状花序を作って開く。
 
hekusokazura

悪臭という点ではドクダミも臭い。
似た種にヒカゲイノコズチがあり
ヒナタイノコズチ同様に毛を生やすが、
ヒナタイノコズチよりも毛がすくない


gagaimo
         ・マメグンバイナズナ【アブラナ科,マメグンバイナズ属】
     学名Lepidium virginicum
北アメリカ原産の越年草
茎は高さ20〜50cm、上部は分岐する。茎は倒披針形
葉は互生、単葉、鋸歯(上の方は全縁)。一線状長楕円形、長さ2〜5cm。
花は5〜6月

よくいわれるペンペン草のこと
    ・オオマツヨイグサ【アカバナ科,マツヨイグサ属】
    学名Oenothera stricta Ledeb
河原や道端に生える多年草。
根出葉は倒披針形でロゼットをつくり、茎葉は長楕円形
短い柄があり長さ6〜15cm まばらに毛がありふちには
凸起状の牙歯がある。茎は直立し高さ80〜150cm
粗毛が散生する。花は7〜9月の夕方に咲き、
翌朝にはしぼむ 茎の下にトゲのような毛が生えてる。


   ・カワラサイコ【バラ科,キジムシロ属】
   学名Potentilla chinensis
日当たりのよい河原や海岸の砂地にふつうな多年草。
茎は斜上して、やや太く葉柄とともに長毛を密生し
高さ30〜70cm。
葉は互生、二回羽状複葉で15〜29の小葉があり、
さらに小葉間にさらに小裂片がある。
葉の下面は綿毛があって白色。
花は黄色で6〜8月ごろ

似た種にヒロハノカワラサイコがあり
小葉間に小裂片がない
pennpennkusa
似た種にメマツヨイグサアレチマツヨイグサがある
メマツヨイグサは花びらと花びらが重なり
アレチマツヨイグサは花びらに隙間がある
kawarasaiko


                                                                                                                                                                                                                        -HOME-





                                                                                                    その他の植物A


                ・シナノキ【シナノキ科,シナノキ属】
       学名Tilia japonica
山地によく生える落葉高木。若枝は最初、軟毛を持つが
しだいに無毛 葉は互生、単葉で斜心円形、上面無毛。下面はときに
やや白色を帯び無毛になる。鋸歯で先は急に尾状に鋭尖頭

7〜8月ごろに淡黄色の散房状の集散花序を作って下向きに開く

香りがあり多数のミツバチが集まる 風散布


       ・アンズ【バラ科,サクラ属】
               学名Prunus armeniaca
落葉小高木、葉は互生、単葉、鋸歯で
葉身は広卵形または卵円形、先はとがる

耐寒性(寒さに強く、比較的涼しい地域を好む。)

花期4月ごろ 果実は6月ごろ



       ・モチノキ【モチノキ科,モチノキ属】
       学名Ilex integra
常緑高木、葉は互生、単葉、全縁
形は倒卵状楕円形、厚い革質で濃緑色
枝は円く無毛で4月頃に単性花を群生する。
雌雄異株であり
秋頃に1cmほどの赤色で球形の果実をつける
黄色の果実をつけるのはキミノモチノキ
楕円形の果実をつけるイヌモチという。
樹皮からとりもちを作り、小鳥の捕獲に用いられた


長野市の「市の樹」となっている
果実はジャムやリキュールに用いられ
また種子は薬や、杏仁豆腐の味付けに利用される
* 雌雄異株【シユウイシュ】…一つの株にはどちらかの花しかつけない


       ・ウダイカンバ【カバノキ科,カバノキ属】
       学名B.maximowicziana
落葉高木、葉は互生、単葉、ふちに鋸歯あり、先はとがる、卵円形
長枝に互生する。短枝に2枚束生する。 葉の表面は濃緑色。裏は淡緑色
樹皮には横長の皮目あり 花序は雌雄ともに尾状に垂れている 
花期5〜6月  果実は9月ごろ


       ・モミ【マツ科,モミ属】
       学名Abies firma
雪の少ない地方に生える。
樹皮は壮齢では灰色、老齢では暗灰色
若枝は淡黄緑色、短毛をもつ、次年度には灰色になる。
葉は枝にらせん状に密生する
葉は線形  花期は5月  雌雄同株
雄花は前年度の葉腋に単性し、円柱形で長さ1cm、黄緑色
葉の先が2つに分かれている。

似た種にウラジロモミがある。
モミと異なり葉の先が2つにわかれない。

       
名前の 由来は
樹皮が雨のなかでもよく燃えるため、鵜飼いの松明に用いられたことから
momi
葉の先が2裂している様子。



                                                                                                               -HOME-