植物生態学ゼミ



繊維学部 応用生物学科 宮田将光 



今回、 私は信州大学松本キャンパス内及び、 その周辺に生息していた植物を 載せてみました。

ちなみに昆虫大好きなので、調べた植物と縁のある昆虫(特に自分で飼育していた昆虫)の写

真も所々入れようと思います。それでは、よろしくお願いします。






まずはじめに、シラカシです。

      

ブナ科コナラ属の常緑の高木です。  葉:単葉 互生 上半分に鋸歯  本州(福島県以南)〜九州まで分布。

名前の由来は、 材が白いことからこの名前がなずけられたそうです。 現在では、公園樹や庭木としてよく利用されています。




次 にコナラです。

    
ブナ科コナラ属の 落葉高木です。 葉:単葉 互生 鋸歯  北海道〜九州にかけて分布します。よく、クヌギとセットで耳 にすることが多いですね。生育環境に

よって、 葉の大きさが変化します。乾燥した場所では、葉が小さく、適潤な場所では、大きくなります。里山の代表的な木の一つです。

上の写真は、葉のおおきさを示した写真です。

樹液や葉、幹の中には様々な昆虫が集まります。多くのヤママユガ科の野蚕の食草の一つでもあります。ナ ラガシワと葉の形が似ています。

      


 昨年度から飼育している蛾の幼虫です。ヤ ママユガ科のクスサ ン です。幼虫が孵化すると同じくらいにコナラの新芽が 出るの

で助かります。今 年もお世話になりました。ほかの木の比べて新芽が出るのが早い気がします。大きくなるときれいな幼虫に なります。白に近いような色。

昨年は、クスノキを与えていました。(左、昨年度 五令幼虫   右、今年度 一令幼虫)






次 はクヌギです。

      

ブナ科コナラ属の落葉高木です
   葉:単葉  互生 鋸歯    岩手県、山形県以南の本州、四国、九州に分布します。

なんといっても、虫の集まる木として有名です。コナラ同様、樹液や木の中、葉っぱに様々な昆虫が集 まります。カブトムシやクワガタ、チョウやガそしてハチなどの昆虫がよく樹液に集まります。先ほど 紹介したクスサンや同じヤママユガ科の野蚕の テンサン(ヤママユガ)の 食草の一つでもあります。テンサン で思い出したのですが、彼らが作る絹糸が一キログラムで、30〜40 万円 ほ ど するそうです。すごいですね。

↓テン サンの繭(抜け殻)                                                     
                                                                                                                         ↓テン サンの幼虫   
           


クヌギもまた、里山を代表する木です。また、 同じブナ科のクリや、ア ベマキとも葉や樹皮が似ています。ちなみに、クリやアベマキと区 別する方法があるので、紹介します。


アベマキとクヌ ギの見分け方:ア ベマキとクヌギの見分け方は、二つあり、葉の裏に生えている毛の有無と樹皮のコルク層の違いで見分 けられるそうです。
  • 葉の裏にほぼ全体にわたって、星状毛が生 え、 白っぽくなっているのがアベマキの葉で、星状毛を欠き黄緑色であ るのが、クヌギの葉です。
  • 樹皮のコルク層が発達 し、触れると弾力がありやわらかいのがアベマキ、そうではないのがク ヌギです。

クリとクヌギの見分け方:クリとクヌギの見分け方は葉を見るそ うです。
 
  クリ葉では、鋸歯の先端部まで葉 緑体が存在し、緑色となっているがクヌギの葉は、鋸歯の先端部まで緑色になっていないとの ことで見分けられます。
↓クリ とクヌギの葉の違い (上 クヌギ  下クヌギの樹皮)   

    




次はミズナラです

    

ブナ科コナラ属の落葉高木です。  葉:単葉 互生 鋸歯 

北海道〜九州にかけて分布します。 ブナとともに冷温帯を代表する木です。 ブナよりも低海抜地に生育し、分布域は広いです。

葉はコナラナラガシワと似ています が、ミズナラの葉は、葉柄がほとんどなく、さらに鋸歯が鋭く荒いということが見分けるポイントだそ うです。ミ

ズナラといえば、マ イタケ だそうです。巨木の下に大量の マイタケ が 発生するようです。




  ブナ科  コナラ属  最後の一つは カシワ  です。

    
                     
 カシワ、ブナ科コナラ属の落葉高木。   葉:単葉 互生 鋸歯

北海道hokkaidou〜九州なまで広く分布する木です。太い枝と丈夫な葉をつけ、強風にも強い 抵抗性を示します。カシワは、縄文時代の土器の底に敷きご飯などを蒸す時に利用されていたといわれ ています。

 今は、餅を包み、柏餅を作るのにも利用されています。 カシワだけではないが、この仲間は、冬に葉を落とさない傾向が高く、特にカシワは葉を落としにくいです。

su。





    

次は、同じ ブナ科  ですが、   が違う、クリ  です。   ブナ科クリ属の落葉の高木です。 葉:単葉 互生 鋸歯

北海道から、本州、四国、九州に分布します クリもまた、里山に生育するする木の一つです。クリの葉もまた、多くのヤママユガ科の幼虫の食草になります。  先

ほど、クヌギのところで述べたとおり、 葉はクヌギと似ています。が、クリの実はいがぐりに包まれており、それも特徴的です。

葉の見分け方は、先ほどの通り鋸歯の先端部まで緑色になっているのが、クリです。葉のさわり心地 も、クヌギに比べて、柔らかいです。




       


 ブナ科ではないのですが、ク スサン、テンサンと野蚕路線で来たので、最後に シンジュサンに絡めて

シンジュの木です。

ニガリ科、ニワウルシ属の落葉の高木です。   葉:奇数羽状複葉 互生 葉の下側に鋸歯

ニワウルシとも呼ばれ、中国が原産です。 公園や、川沿いに広く生育しています。 松本キャンパスないでも、よくに見かけますね。名にはウルシとついていますが、かぶれません。葉の基部には、鋸歯があり、 鋸歯の先端部にはふくらみがあります。イチョウなどと同じ、雌雄異株です。

名前の通り、シンジュサンと呼ばれる、ヤママユガ科の野蚕の食草の一つです。


翅の模様が他のヤママユガ科の成虫とは少し異なる、独特の模様をしています。ヨナクニサンに似てま すね。

シンジュサンの成 虫の写真。                                       シ ンジュサンの幼虫の写真

       


ちなみに、クスサン の成虫の写真↓                テンサンの写真↓







    
ク スサンとテンサンは、似通った模様をしてますね。非常に興味深いです。



以上
ですべて終了で す。これからもこのような形で、

植 物昆虫とをつなげながら、双方を学んでいきたいけた らな、と思い

ます。



ありがとうございました。