信大の植物


11F3062A 末岡 陸



つるには巻きひげがあり、巻きひげの先には吸盤があります。

ツタ
    
                 ブドウ科ツタ属

 つる性の木本で、他の植物や岩に「つたって」伸びていくことから「つた」という名前になったそうです。
 日本では古来、茎を切って出てきた樹液を煮詰めてアマヅラという甘味料が作られていたり、甲子園の外壁で育てられていたりと、日本人にとって馴染みのあ る植物です。



 葉は3つに浅く分かれていてそれぞれに浅い鋸歯があります。小さい個体の先端の葉は三出複葉になってい ます。



シロツメクサ
(左) 
               マメ科シャジクソウ属

 ヨーロッパ原産の帰化植物で、クローバーとも呼ばれます。四つ葉のクローバーを見つけると幸運になるという伝説がありますが、三つ葉に対する四つ葉の割 合は約10000分の1であるそうです。
 右の写真のアカツメクサとの違いは花の色の他に、葉の大きさ、アカツメクサは茎が立つのに対しシロツメクサは地を這うなどの様々な相違点があり、区別す ることができます。  

コモチマンネン グサ

ベンケイソウ科キリンソウ属

 多肉植物の一種で、二酸化炭素を夜に取り込んで昼に還元するCAM型光合成を行うことができます。この類の植物は普通の草が生えない乾燥したばしょに生 えるのが普通ですが、このコモチマンネングサは湿っぽい他の植物も生えるような場所で見られます。
 花は咲きますが葯に花粉ができず、種子ができることもほとんどありません。葉の基部にむかごができ、それが梅雨時に落ちて繁殖します。



ダンコウバイ

クスノキ科クロモジ属

 落葉の低木で、互生、単葉、葉は三つに浅く分かれています。雌雄異 株なのも特徴のひとつです。
 種子に強い香りがあり、枝を折ったり葉を揉んだりするとわずかに芳香があります。

アヤメ

アヤメ科アヤメ属

 葉のつき方が文目模様になっていることや、外花被に網目の模様があ ることからアヤメと呼ばれるようになったと言われています。似た植物に湿地を好むカキツバタやハナショウブがありますが、アヤメは乾いた場所で育ちます。
 また、イリジェニン、イリジン、テクトリジンといった毒性物質を含 み、食べると皮膚炎や嘔吐、下痢、胃腸炎などの症状を引き起こします。


カ モガヤ

イネ科カモガヤ属

 世界的に有名な牧草で、家畜にとって味や消化率がよいそうです。 ヨーロッパから西アジア原産の帰化植物で、日本では明治時代に持ち込まれて、今では各地で野生化しています。
 5~7月に花粉が飛ぶため花粉症の原因としても知られています。
 英名はcock's foot grassで、訳す際にcock(ニワトリ)とduck(カモ)を訳し間違えたことからカモガヤという名前になったといわれています。



コデマリ

バラ科シモツケ属

 中国原産の帰化植物で、日本では庭木として植えられています。小さ な花が多数集まって咲き、これが手毬のように見えるというのが名前の由来となっていて、枝が垂れ下がっているのが特徴です。


ムラサキツ ユクサ
ツユクサ科ムラサキツユクサ属

 北米原産の植物で観賞用に栽培されています。葉は原形質流動、花は 減数分裂など、理科の授業の細胞の観察でよく使われています。6月ごろから紫色の花びら3枚の花を咲かせます。
 似たような種に、大きめの花を咲かせるオオムラサキツユクサがあります。しかし、ムラサキツユクサは園芸品種が多いため、見分けることが難しくなってい ます。


感想
 私 は水草が好きなことから植物に興味を持ち、植物生態学ゼミを受講しました。水草には水中でしか暮らせないものの他にも、葉だけ水面にあったり、完全に水が 干上がっても適応できたりと個性的な種が多いですが、陸上の植物も様々な葉や花の形やつき方に特徴があって奥が深いと思いました。何気なく生えている雑草 も、目を向けてみるといろいろなことがわかって面白かったです。

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