信州大学工学部物質工学科金井智亮
ここでは、信州大学松本キャンパスの身の回りにある花を紹介します。


サツキ ツツジ科
 半常緑低木。樹高は0.5〜1mになる。葉は単葉互生で、枝はほぼ先端に輪生状に集まる。葉身は皮針形または狭皮針形で、長さ1〜3p、幅は0.4〜1 p。葉柄は0.1〜0.3p。葉の表面は緑色、裏面は灰緑色で、表裏面ともに毛があるが、裏面の毛は葉脈上にある。葉緑は全緑で毛があり、葉先は鋭頭とな り、中央に腺状突起がある。葉脚は鋭いくさび形。花は5〜7月。丘陵帯から山地帯下部の河岸によく生える。

フゲンゾウ バラ科
 葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の縁は重鋸歯。花径が4、5センチある八重咲きの大輪で、花弁数は30枚から40枚くらいある。花の色はか すかに紅色を帯びている。葉化した2本の雌しべを突き出しているのが特徴である。名の由来は、それを普賢菩薩の乗る象の牙に見立てたものである。一総につ く花の数は2、3輪である。散りぎわになると花芯が赤味を帯びる。 結実はしない。

ヤマブキ バラ科
 落葉高木。樹高は1〜2mになる。葉は単葉で互生する。葉身は卵形または狭卵形で、長さは3〜7p、幅は2〜3.5p。葉柄は0.5〜1.5p。葉の表 面は鮮緑色で、毛は葉脈上に散生する。裏面は淡緑色で、全面に毛がある。葉脈」は不整の重鋸歯があり、葉先は尾状に長い鋭尖頭となる。葉脈は円形または浅 い心形。側脈は5〜7対。花は4〜5月。北海道、本州、四国、九州の丘陵帯・山地帯の沢筋に多い。


アセビ ツツジ科
 葉は楕円形で、互生(互い違いに生える)。葉の先は尖り、
縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の表面は濃い緑色で
毛が生えている。花は濃い緑色の葉が茂る枝先に壺形の白い小花を総状にたくさんつける。花冠の先は浅く5つに裂ける。花の色は、緑や黄色みを帯びたものや 桃色、赤などの園芸品種もある。実は直径5〜6ミリの扁球形をしたさく果(熟すと果皮が裂開する果実)で、上向きにつく。

ハルジオン キク科
 高さは0.5〜2m。根際には長い楕円形またはへら形の葉が放射状に何枚かつく。茎につく葉は互い違いに生え(互生)、茎を抱く。全体に軟らかい毛が生 える。花は舌状花の色は白、ピンク、薄紫などである。黄色い大きな筒状花の回りに車状にきれいに並ぶ。蕾はうな垂れる。

アカツメクサ マメ科
 高さは0.3〜0.6m。葉は3出複葉。小葉は長楕円形で、中央にVの字の白い模様がある。花は小さな蝶形の花が球状の花序をつくっているので、1つの 花のように見える。花序径は2〜55センチくらい。卵円形の豆果(莢の中に種子が入るもの)。

トウダイグサ トウダイグサ科
 高さは0.2〜0.3m。葉はへら状で、互い違いに生える(互生)。茎先の葉は輪生する。茎や葉を傷つけると白い乳液を分泌し、有毒である。花は茎先に 杯状花序(花が杯状の総苞に包まれて茎先につく)をつける。花の色は黄色で、花径は5ミリくらいである。花の後にできる実はさく果(熟すると下部が裂け、 種子が散布される果実)である。

ミツマタ ジンチョウゲ科
 高さは1〜2m。葉は細長い楕円形で、互生(互い違いに生える)。葉の表面は鮮やかな緑色で、裏面には毛が密生する。花は葉の展開に先立って花をつけ る。沈丁花(ジンチョウゲ)と同じように花には花弁がなく、花弁のように見えるのは萼片である。花にはよい香りがあり、黄色い色をしている。花はボンボン のように密集しているが、よく見ると4枚の萼片を持つ花の集まりである。花の後にできる実は核果(水分を多く含み中に種が1つある)である。




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