理学部
物質循環学科 古嶋天

焼岳または赤岳で見た植物を紹介します。


ギンリョウソウ  イチヤクソウ科  ギンリョソウ属        開花・5〜8月 環境・山の湿り気のある森林内 分布・北海道〜沖縄     大きさ・10〜50cm

 林中の腐葉土に生える多年草。葉緑素をもたない腐生植物で全体が純白色。葉は、鱗片状に退化しており多数互生する。筒状で鐘形の花が茎のさきに1個つ く。名は、花の形を竜に見立てたもので、薄暗い林中生える様子からユウレイタケとも呼ばれている。
         

             

ダケカンバ  カバノキ科  カバノキ属      紅葉・9月末〜10月  環境・亜高山帯から森林限界付近まで広く順応して生育する。  分布・北海 道、本州、四国の山岳地帯  樹高・10m〜20m

亜高山帯の森から高層湿原の林縁、ハイマツ帯まで、広く山上に分布する。環境への適応力がたいへん高く、岩上や雪崩の多い斜面に生育することもできる。樹 皮は、肌色から茶褐色を帯びて老樹になると幹表面がゴツゴツとあらあらしくなる。幹直径が最大70cm以上にも成長する。
   

イワカガミ  イワカガミ属       開花・4月〜7月  環境・山地の岩場や高山の草地に生育   分布・北海道〜九州  大きさ・10〜20cm

多年草である。葉は、根ぎわに集まってつき、柄が長い。葉身は、円形でとっがた鋸歯があるが、先端はとくにとっがていない。葉の表面は、光沢があり、名の 由来にもなっている。花は、淡紅色で3〜6個つける。

           

ベニバナイチヤクソウ ツツジ科 イチヤクソウ属     開花・6〜7月  環境・亜高山針葉樹林帯の林内に成育   分布・北海道、中部地方以北   大きさ・20cm

常緑の多年草。群生することが多い。葉は、根ぎわに2〜5個つき、広楕円形で目立たない鋸歯をもっている。花茎の先に総状花序を作り多数の桃色の花をつけ る。また、花茎も赤みを帯びている。

                     

オドリコソウ  シソ科  オドリコソウ属      開花・3〜5月  環境・林縁や道端   分布・北海道〜九州  大きさ・30〜50cm

山野の林縁や道端などの半日陰に群生する多年草。茎や葉は柔らかい白い毛がはえている。葉は、広卵形である。花は、淡紅色〜淡黄色〜白色があり茎の上部の 葉のわきに輪生する。花を傘をかぶった踊り子に見立ててこの名がついた。

マムシグサ  サトイモ科  テンナンショウ属     開花・4〜6 月 環境・平地〜山地の野原や林内
分布・本州〜九州  大きさ・30〜90cm

林の中などに生える多年草。葉は、2枚つき、鳥足状複葉。 仏炎苞に包まれた花序をつける。仏炎苞は、色などに変異が多い。