植物生態学ゼミ


       理学部 地質科学科 中島悠介


  植物生態学ゼミで扱った植物、また常念岳で見られた高山植物を一部ですが紹介します。

オオイヌノフグリ  〈Veronica persica

 オオバコ科

 ユーラシア・アフリカ原産の外来種。日本産のイヌノフグリ
と区別してオオイヌノフグリと呼ばれる。葉は茎の上部で互生、下部で対生する。名前のは〈犬の陰嚢〉に似ていることに由来する。かつてはゴマノハグサ科に 分類されていたが、現在はオオバコ科となっている。
 花言葉は『信頼』、『神聖』、『清らか』、『忠実』
キュウリグサ  〈Trigonotis peduncularis

 ムラサキ科

 タビラコの別名を持つ2年草。葉は互生で3〜5月にかけて淡青紫色の花を咲かせる。名前は葉をもむときゅうりのようなにおいがすることに由来する。若い 葉や茎は可食。似た植物にハナイバナ、ワスレナグサがある。
 花言葉は『愛しい人へ真実の愛』
シロツメクサ  〈Trifolium repens

 マメ科

 ヨーロッパ原産の多年草で、白い花が多数集まって球状になっている。遠目では分かりづらいが、近くでよく見てみるとマメ科特有の花の形をしていることが よく分かる。後述のムラサキツメクサと違い茎は立たない。名前は、日本にガラス器を輸入する時に壊れないために乾燥させたシロツメクサを詰めものにしたこ とに由来する。
 花言葉は『幸運』、『復讐心』、『感化』、『約束』 
pl-8
ムラサキツメクサ  〈Trifolium pratense

 マメ科

 シロツメクサに対してアカツメクサの別名をもつヨーロッパ原産の多年草。シロツメクサ同様牧草として世界中に広がっている。葉は互生して茎が立ち、草丈 が20〜60pと高い。ヨーロッパではハーブティーや酒に利用されている。
 花言葉は『快活』、『勤勉』
pl-7
フジ  〈Wisteria floribunda (Wild.) DC.

 マメ科

 つる性の落葉高木で向きは右巻き。ノダフジともいう。近縁にヤマフジというつるが左巻きの種がある。5月頃に蝶型の花を総状に垂らし、秋になると豆果が 暗褐色に熟す。花の数に対してつける実の数が少ないため、花の多くは虫を引き寄せるために咲いているのではないかとされている。つるは頑丈なため、多くの 家財道具に使用される。フジの実は食べることもできるが、毒性もあるため迂闊に口にするものではない。
 花言葉は『歓迎』、『恋に酔う』、『陶酔』

アセビ  〈Pieris japonica (Thunb.) D.Don.

 ツツジ科

  早春に花を咲かせる常緑低木。壺のような形をしており、雨水が入らないように花は下を向いている。漢字では「馬酔木」と書き、馬が食すと足が酔ったよ うにしびれ動けなくなることに名前が由来する有毒植物である。この葉を煎じると殺虫剤にもなる。
 花言葉は『清純な愛』、『犠牲』、『献身』

トチノキ  〈Aesculus turbinata Blume

 トチノキ科

 漢字で「栃の木」と書く文字通り栃木県の県木である。倒卵形の葉が5〜7枚からなる掌状複葉で、紅色の斑点のある白い花を5月頃に咲かせる。実は食用 で、あく抜きをしてから栃餅や栃の実せんべいなどに加工される。
 花言葉は『博愛』、『贅沢』、『健康』

イワウメ  〈Diapensia lapponica var. obovata

 イワウメ科

 高山植物の一つ。フキヅメソウ、スケロクイチヤクの別名がある。山の岩壁や岩礫の多い土地に生息する。一見すると草本のようだが実際は小低木である。葉 は密生し、葉に対して大きな白い花をつける。高山植物写真の良い対象となる。
 花言葉は『春の使者』

クロユリ  〈Fritillaria camtschatcensis〉

 
ユリ科


 「ユリ」の名前があるが一般的なユリとは別種。6〜8月頃ににおいのある暗紫色の花を咲かせる。石川県の県花でもある。アイヌ料理では鱗茎が食用にさ れ、また「想いを込めたクロユリを好きな人にそっと贈り、その相手が手に取れば二人は結ばれる」という伝説が残されている。常念岳では胸突き八丁周辺で見 られた。
 花言葉は『呪い』、『恋』

コマクサ  〈Dicentra peregrina (Rudolph) Makino

  ケシ科

 7−8月に美しい花を咲かせる高山植物で、葉はパセリに似る。他の植物の生育ができない ような厳しい環境に生息することから「高山植物の女王」の名をもつ。美しい見た目とは裏腹に全体が有毒である。細長い花冠が馬の顔に似ていることが名前の 由来である。このコマクサは信州大学の校章にも用いられている。常念岳では常念小屋周辺で見られる。
 花言葉は『高嶺の花』、『誇り』、『気高い心』、『貴重品』






































































トップに戻る