こまくさ寮周辺の樹木

                                                                                                              農学部森林科学科 14A2059B 吉田 滋一


               ・こまくさ寮は住宅地の真ん中にありますが、その割に緑が豊かです。
                特に背の高い樹木が結構生えているので気になって調べることにしました。




                                                  
            ウンリュウヤナギ(ヤナギ科)                                  エノキ(ニレ科)
           落葉高木。樹高は10〜20m、胸高直径は40〜60cmになる。葉は単葉で互生。             落葉高木。樹高は15〜20m、胸高直径は 40〜60cm、時に1mになる。
             花は4〜5月。
枝が波打っている様子から「雲竜」と名付けられた。                            花は4月ごろで、葉の根元に咲く。花の後ろに、直径5〜6mmの球形の果実をつける。
                                                                   熟すと橙褐色になり、食べられる。味は甘い。建築用材家具 材道具材薪炭な ど
                                                                  に使われる。 江戸時代には街道の一里塚として植えられた。


             
       コウゾ(クワ科)
                
              本州(岩手県以南)・四国・九州の丘陵帯から山地帯 下部に分布する。花は4〜5
       月頃。6月頃にキイチゴに似た実が付く。甘い。樹皮の繊維が和紙の原料になるため
              各地で栽培される。製紙原料の中で最も良質とされる。
       


      
               
      ツタ(ブドウ科)                                           コノテガシワ(ヒノキ科)
           落葉つる性木本。つるには巻きひげがあり、先端に吸盤がある。葉は単葉で互生するが、      常緑小高木。樹高は5〜15mになる。葉は鱗片状で、十 字対生する。球果は
      幼年期の葉は3出複葉となる。花は6〜7月。北海道・本州・四国・九州の丘陵帯から山地       卵球形で長さ1〜2.5cm。中国原産 で、わが国では寺院・庭園に広く各地に植栽
      帯下部に生育する。日本では古来から樹液をアマヅラという甘味料として利用していた。       される。
枝 が直立する様子が、子供が手を上げる様子に似ていることから、
                                                                   コノテガシワと名付けられた。日本ではこんもりと丸みを帯びた樹幹の小高木になる 
                                                                   園芸品種のセンジュが広く普及している。


                       
      カジノキ(ク ワ科)                                          クズ(マメ科)
         落葉高木。樹高は5〜10m(時に16m)、胸高直径は25〜40cmになる。葉は単葉で、互生        落葉つる性木本。葉は3出複葉で互生。花は7〜9月。果実は10月に熟し、扁平で
      または対生する。中国南部から東南アジアに分布している。わが国では古くから和紙の原料     細長く、長さ5〜10cmある。北海道・本 州・四国・九州の山麓部に多い。日本では
      として栽培され、山野に野生化している。                                    古くから食用や薬用とし て用いられていた。食用としては葛湯や葛きり・葛餅、薬用
                                                                   としては葛根湯などがある。


      
                      
      ヒマラヤスギ(スギ科)                                       シノブヒバ(ヒノキ科)
      
常緑高木。樹高は20〜30mで、胸高直径は60〜100cm。葉は針状で、長さ2.5〜5cm。長枝       常緑小高木。樹高は5〜15mになる。葉は針型あるいは線形で十字対生し、やや軟らか
      ではらせん状に互生し、短枝に20〜60本の葉が束生する。花は10〜11月。雄花は短枝に頂生    く、長さ0.2〜0.3cm。サワラ の園芸変種で、わが国では生垣や庭木として各地で植栽され
      する。雌花は円錐形、球果は長さ6〜13cmで卵形、翌年の10月頃に熟す。ヒマラヤ北西部〜     る。
      アフガニスタン東部原産。
      



                     
      サンカクヅル(ブドウ科)                                      クヌギ(ブナ科)
               落葉つる性木本。つるには巻きひげがあり、葉は単葉で互生。                       落葉高木。樹高は15〜17m、胸高直径は 40〜60cmとなる。葉は単葉で互生。本州
      花は5〜6月。葉縁が深く切れ込むものをフカギレ型という。
北海道・本州・四国・九州の        (岩手 県・山形県以南)・四国・九州の北海道・本州・四国・九州の丘陵帯から山地帯下部 
      丘陵帯から山地帯下部に生育する。果実はブドウに似ていて食べることができる。別名        に分布する。クヌギの幹から染み出ている 樹液には、昆虫がよく集まる。木材は、建築材
      のギョウジャノミズは、山で修行する行者が水の代わりにサンカクヅルの樹液を飲んだ        や器具材、車両、船舶に使われるほか、薪や椎茸栽培の榾木(ほだぎ)として用 いられる。
      と言われているところから来ている。                                      落ち葉からなる腐葉土は 肥料として用いられる。




     ・感想
        住宅街のなかにあるこまくさ寮で、11 種類もの樹木がみつかったことに驚いた。このうち何種類かは園芸品種で、
       現在では荒廃しているように見える木もかつては植木であったことがうかがえる。時期が悪かったのか、花が咲いている
       木がなく、緑色の写真ばかりになってしまったのは残念だ。