豊田の恵


                          
                 信州大学 農学部 農学生命科学科 植物資源科学コー ス  小原 正史


 今回、私は友達の地元である豊田市にいってきました。皆さんは豊田市と聞くと何を想像しますか。大半の方は自動車を作り出す機械の街を想像するかもしれ ませんが、安心してください。豊田にももちろん植物は生育しています。そんな自動車の街、豊田市に生育する植物を馴染み深いものから意外なものまで多岐に 渡って紹介していきます。







アケビ

アケビはつる性の落葉低木で、日本全土に見られます。秋になると果実の口が開き、中の白い果肉が姿を現します。昔から果肉はその甘さからおやつとして親し まれてきました。果皮もほろ苦く、揚げ物や炒め物にして食されてきました。

スイカ

スイカの原産地はアフリカです。スイカは野菜か、果物かという議論がありますが、ウリ科の植物なので本来は野菜として扱われるべきです。しかし、市場や栄 養学上では果物として扱われているようです。一般的に中の果肉の色は赤色ですが、現在では黄色やオレンジ色といった変わった色のスイカも数多く存在しま す。





ヒカリゴケ

ヒカリゴケは原始的かつ貴重なコケ植物で、北半球の冷涼な地域に広く生育しています。洞窟や岩陰等暗く湿った環境を好み、暗所においてエメラルド色に光っ ているように見えます。それは光を反射するレンズ状細胞を多く持ち、その細胞内に葉緑体を持っていることによります。

サツマイモ

サツマイモはヒルガオ科サツマイモ属であり、私たちが主に食べる部分は肥大した根です。原産地は中米ですが、今では世界中の生産の9割がアジアです。日本 では馴染みが深いですが、日本本土に伝わったのは1700年代前半と比較的最近なのです。実は茎も食べられます。





チューリップ

チューリップはユリ科チューリップ属の植物です。生産はオランダが非常に有名ですが、原産地はトルコといわれています。球根の糖度はかなり高く、オランダ では食用のチューリップの生産も盛んです。また、花弁もお菓子等に添えて出され、生食されています。

ミズバショウ

ミズバショウはサトイモ科ミズバショウ属の多年草です。湿地に自生し発芽直後の葉間中央から純白の苞を開きますが、これは花ではなく葉が変形したもので す。この苞の中央にある円柱状の部分が小さな花が集まった花序です。
























































































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