農学部 農学生命科学科 動物資源生命科学コース 16A2016F 鈴木 穣 松本キャンパスにて |
|
カキツバタ(アヤメ科アヤメ属) 江戸時代に日本で育生し始められたアヤメ科の仲間で、湿地や水辺に群生している。 葉はノハナショウブに似ているが、中脈がノハナショウブよりも太くはない。 アヤメのように縞模様の花ではなく、網目模様の花を咲かせる。 網目模様の花は蜜を求める虫を引き寄せる目印の機能をもち、虫を介して花粉を運ばせて繁殖するため、虫媒花の一種である。 |
|
クサノオウ(ケシ科クサノオウ属) ヨーロッパから移植された一年草。 茎には毛が生えており、葉は独特の切れ込みをもつ羽状複葉である。 鞘の中に種子を収納し、散布されて発芽するとロゼットを形成する。 葉や茎内には毒性の黄色乳液があり、触るとかぶれてしまうが、古くから皮膚病やがんに効く薬草として用いられてきた。 名前の由来は傷をつけると黄色乳液が流れることから「草の黄」、薬草の王様の意で「草の王」など、諸説がある。 |
|
カラスノエンドウ(マメ科ソラマメ属) マメ科の一年草で、スズメノエンドウやカスマグサと混同されやすい。 学術的には「ヤハズノエンドウ」と呼ばれるが、一般的には「カラスノエンドウ」で広まっている。 蝶型で紫色の花が咲き、葉は互生で羽状複葉である。 先端はツル状で三本に分かれている。 スズメノエンドウは豆が小さく、白紫色の花を咲かせ、カスマグサは中程度の大きさで先端が三本に分かれていないことから区別することができる。 |
|
ビロードモウズイカ(ゴマノハグサ科モウズイカ属) ヨーロッパ原産の二年草。 別名「ニワタバコ」「マーレイン」 観賞用で日本に輸入された。 日当たりの良い場所でよく見られ、高さ二メートルまで成長する。 全体がビロード状の毛で覆われており、葉はロゼットを形成する。 呼吸器や肌の疾患に効く薬草として用いられてきた。 |
|
ハルジオン(キク科ムカシヨモギ属) 北アメリカ原産の多年草。 大正時代に園芸目的で輸入された。 「貧乏草」とも呼ばれ、「折ったり、摘まんだりすると貧乏になる」と言われる。 ヒメジョオンに非常によく似ているがハルジオンの方が花が大きく、花びらの数や茎内が空洞となっていること、葉が茎を抱くようにして生えていることから区 別することができる。 高い繁殖力や除草剤耐性をもち、農作物の成長を阻害する雑草として扱われている。 糖尿病の予防などの効能がある。 |
|
ヤマモミジ(カエデ科カエデ属) 落葉高木であるイロハモミジの亜種。 短鋸歯の葉をもつオオモミジとは異なり葉は重鋸歯をもち、単葉で対生する。 本州日本海側の山岳や平地に生えている。 風媒花であり、風散布種子をもつ。 翼果と呼ばれる翼の生えたような果実は、風を受けて螺旋を描くように回転して落下することで、落下時間を延ばして離れた場所へ種子を運ぶことができる。 成長が早く、開花期は五月である。 耐寒性や耐暑性が強く、害虫がつきにくいため初心者でも育てやすい。 |
|
ザクロ(ミソハギ科ザクロ属) 小アジア原産の落葉高木。 元々はザクロ科であったが、現在はミソハギ科で統合された。 単葉でくさび形の葉が長枝に対生し、短枝に束生する。 樹皮は乾燥させて駆虫薬として使用される。 秋に赤い果実が熟し、外皮が不規則に裂ける。食用目的でザクロを育てる場合、実のつきすぎで栄養が分散し、甘みが落ちないようにするために成長の遅い部分 を取 り除く摘果という作業をする必要がある。 果実は果実酒やジュース、シロップなどに用いられる。美容効果だけでなく、生活習慣病の予防にも良い。 日本では、イラン産やカリフォルニア産の果実が多く売られており、その大きさは日本産よりも大きい。 果肉が白い品種や黒い品種もある。 |
|