農学部農学生命科学科植物資源化学コース
                                         杉山華奈子
                                            信州大学松本キャンパス構内の植物の紹介


  ヤエザクラ(バラ科)
バラ科の植物は通常花弁は5枚であるが、ヤエザクラは八重ではないものの5枚以上の花弁が重なっている。象に乗った普賢菩薩に形が似ていることから、フゲ ンゾウとも呼ばれる。がくは5枚で、種子は作らない。おしべもめしべも持っているが、めしべはもともと葉だった部分が退化(あるいは先祖返り)したもの で、めしべとして機能していない。このことから、花は特殊なシュート(枝+葉)であると言える。
2016.4.15 信州大学松本キャンパス

レッドロビン(バラ科)
常緑高木で、交配種である。緑の葉は去年のもので、赤い葉が今年出たものであり、このことから新芽は赤いことがわかる。葉が出た先端に新たな芽を出してく ため、年数を数えることができる。葉は互生単葉鋸歯で側脈が葉のへりまでいかないので側脈の数と鋸歯の数が一致しない。
2016.4.15 信州大学松本キャンパス

セイヨウタンポポ(キク科)
ヨーロッパ原産の多年草。花弁のように見える一つ一つがめしべのついた花であり、集合花である。花弁5枚が横一列にくっついており、このような花は合弁花 と呼ばれる。葉は鋸歯よりもギザギザが大きい歯牙である。 また、がくも集まっており、総苞片と呼ばれる。セイヨウタンポポはこの総苞片が外側に開くが、日本のタンポポは総苞片が反り返らない。日本 で見られるタンポポはほとんどがセイヨウタンポポである。
2016.4.22 信州大学松本キャンパス



ノゲシ(キク科)
葉は互生単葉切れ込み+鋸歯で、光沢はない(紙質)。耳たぶ状に葉が茎をだく。花が終わると綿毛をつけて種子を散布する。総苞片はすぼまっている。
2016.5.13 信州大学松本キャンパス

オニノゲシ(キク科)
ヨーロッパ原産の2年草。ノゲシとよく似ており、花が終わると綿毛をつけ、総苞片はすぼまっている。葉は互生単葉切れ込み+鋸歯だが、ノゲシよりもかた く、とげを持っているので触ると痛い。この点が「オニ」と呼ばれる所以ともなっている。また、葉に光沢を持ち、クチクラ層が発達している(革質)。
2016.5.13 信州大学松本キャンパス


トゲチシャ(キク科)
ヨーロッパ原産の1〜2年草。葉は互生単葉切れ込みで、葉が茎をだく。葉の主脈の裏、茎にとげを持つ。
2016.5.13 信州大学松本キャンパス
オニウシノケグサ(イネ科)
ヨーロッパ原産の多年草。背が高く、伸ばすと1.2〜1.3mほどになる。引っ張ってもなかなか切れないほど強くい。1つの花のように見えるところに花が いくつかついており穂のように見える。葉は互生する。
2016.5.20 信州大学松本キャンパス


ナギナタガヤ(イネ科)
地中海沿岸原産の1〜2年草。花が一方向に並んでついており、なぎなたに見えることが名前の由来である。
2016.5.27 信州大学松本キャンパス

シナノキ(シナノキ科)
落葉高木。葉は単葉で互生する。何年かに一度一気に黄色い花をつける。その理由として毎年花をつけるとエネルギーを消費するためであるというエネルギー制 限仮説と、捕食者に食べられて残らなくなってしまうのを防ぐために一気に咲くことで捕食者が食べきれなくなるという捕食者飽和説がある。また、どうやって 開花を同調させているのかについては前年夏の気候条件に従っているという説が濃厚である。風散布種子で翼を持つ。
2016.6.17 信州大学松本キャンパス


ビロードモウズイカ(ゴマノハグサ科)
地中海沿岸原産の2年草。葉がビロードのように毛で覆われている。花茎がたっていて黄色い花をつける。
2016.6.24 信州大学松本キャンパス
ママルバ ハッカ(シソ科)
ヨーロッパ原産の多年草。日本のハッカより多く見られる。ユーカリなどと同じく虫除けに使われる。葉は対生する。
2016.6.24 信州大学松本キャンパス



ゼニアオイ(アオイ科)
ヨーロッパ原産。江戸時代に観賞用として広まった。2mほどまで成長し、赤紫の花をつける。
2016.6.24 信州大学松本キャンパス

ナヨクサフジ(マメ科)
ヨーロッパ原産の1〜2年草。赤紫のつる植物であり日本のものは色が濃い。似た仲間が多く存在する。
2016.7.1 信州大学松本キャンパス、






























































































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