「自然をかなでる」  特別講演会

日時 8月2日(日) 13:00~14:25
場所 講義棟1階 第1講義室


「自然をかなでる」開催にあたり、特別講演を企画しました。最近注目を集める”自然エネルギー””活火山”に関して、最新の話題を本学の専門の先生方に分かりやすく講演してもらいます。

入場は無料です。お気軽にお越しください。


第一講演(13:00~13:40)

「新しい光電池の開発!フラーレンの光化学反応」

信州大学 理学部 化学コース 分析化学分野  教授

樋上 照男 先生

【講演要旨】 フラーレン(C60)はサッカーボール型の美しい形をした炭素の単体です。このフラーレンが可視光を吸収すると、フラーレンの電子は励起されて強い酸化剤として働き、他の分子やイオンから電子を奪い、自らは陰イオンラジカルとなります。この陰イオンラジカルをうまく用いて、発電および蓄電の両方の機能をもつ化学電池を創ることができました。本講演では、分子と光との相互作用、酸化・還元反応などの基礎からお話しします。

【プロフィール】 1952年大阪生まれ。長岡技術科学大学、大阪大学の教員を経て、現在、信州大学理学部教授。専門は分析化学。現在は主にレーザー光を用いた液液および固液界面の電気化学の研究を行っています。


第二講演(13:45~14:25)

「信州の活火山」

信州大学 理学部 地球学コース 地球物質科学分野  教授

三宅 康幸 先生

【講演要旨】 日本には活火山が110山、そのうち長野県には6つがあります。活火山というのは、気象庁の定義では、 過去1万年以内に噴火したことがあり、噴火の可能性の高い火山のことです。火山は美しいのですが、昨年の御嶽山のように災害を起こすこともあります。火山の噴火はマグマの性質や噴火条件などによって複雑です。しかし火山ごとにその噴火のしかたはある程度決まっていますので、個々の火山毎に、過去どんな活動をしたのかを調べておくことが重要です。その具体例についてお話しします。

【プロフィール】 1950年山口県生まれ。京都大学理学博士。島根大学助教授を経て、現在、信州大学理学部教授。専門は火山地質学で、火山の残した噴出物に関する研究を行っています。