「自然とふれあう」  特別講演会

日時 8月7日(日) 11:00~11:40
場所 理学部第1講義室


「活断層が作った生活の場−信州と地震災害」

信州大学 総合人間科学系 全学教育機構

大塚 勉 教授

【講演要旨】 1995年の兵庫県南部地震以来、内陸地震を起こす活断層が、一気に注目されるようになりました。松本盆地には糸魚川-静岡構造線活断層系が走っており、近い将来大きな地震が来ると予想されています。長野県から新潟県にかけての地域では、2004年の中越地震以来、活断層による内陸地震が頻発しています。長野県の活断層の状況と予想される地震被害についてお話しします。
 長野県では松本平や善光寺平などの盆地が生活の場ですが、それらは活断層の運動によって作られた特徴的な地形です。本公演より、活断層の運動の結果用意された場に 生活していることに気づいていただき、これから活断層の運動−地震と向き合うとき、減災を実現する生活スタイルをつくるきっかけにしてください。

【プロフィール】 1955年名古屋市生まれ、信州大学理学部卒業、大阪市立大学大学院理学研究科修了。 理学博士。信州大学教養部、理学部を経て現職。専門は構造地質学(主に付加体と活断層の研究)。とくに2004年の中越地震以降は地震を起こした断層の研究を行っています。