解答
教科書 p.224の表より、1sオービタル(n = 1, l = 0, m = 0) と 2sオービタル(n = 2, l = 0, m = 0) の波動関数は、それぞれ
です。(σ = Zr/a0, Z は原子番号, a0 はボーア半径)
教科書 p.133 の仮説4 から、位置を求める演算子 を使って、全空間について
… (4.11)という積分を行えば r の平均値 を求めることができます。
位置を求める演算子 は (教科書 p.129)、座標系が極座標系であることに注意すると、
となります。r2 sin θ は極座標の体積素片に関係して入ってきます。
ψ1s とψ2s が 実数 (i が含まれていない)で、θ や 𝜙 を含んでいない (r のみの関数) であることを利用し、少し整理すると
…(1)となります。
まず ψ1s を代入すると
積分は積分公式を使います。(教科書裏表紙)
同様に、ψ2s を代入すると
となります。
Z = 1 として 4πr2ψ2 のプロットとともに示すと、それぞれこのあたりですね。