2019年度 試験
- 試験範囲 マッカーリ・サイモン Chap. 19, 20, 21, 22, 23, 26(授業で扱わなかったところを除く)
- 2019年8月6日(火) 9:00~ 5番講義室
教科書、ノート、通信機器の使用禁止
関数電卓貸与
試験の一部は豆テスト、演習問題の類題を出します。
(演習問題はこのページの右側のメニューから選択、現在23問) - 合格点 60点
- 出席率8割以上、豆テストの成績優秀者は出席点を加点
- 再履修者は昨年分の得点の20%を加点
- 試験前の質問は随時
解説
110点満点 平均点 59.0(得点率 54%)
確実にできてほしい問題も、完全な正解にできない人が多いような印象でした。
ぎりぎり合格(50, 60点台)の人は、おそらくまだ「わかった」という実感を得ていない箇所が多くあるのではないでしょうか。できれば、きちんと知識を整理して追試験に挑戦してもらえればと思います。
70点台の人はもう一息でした。「おもしろい」と思えるところまで行けるといいのですが・・・。追試験で好成績であれば成績を書き換えます。
再テスト対象の人はこのままの理解度だと合格できません。しっかりと時間をかけて勉強するか、独力では難しい場合にはまた来年度授業を聞いてもらうのが良いと思います。
- 問1 [4つの物理過程]
配点21 平均点12.6 (60%)
等温過程はよく出来ていましたが、他の過程の計算は間違いが多くみられました。定圧加熱のエントロピーは、温度がどんどん変わっていくので、ΔS = (CP/T) dT = CP ln(Tf/Ti) としなくてはなりません。
U, S は状態関数なので、Aの過程を経た場合と、B1, B2を経た場合(B1+B2)のΔU, ΔS は同じ値になるはずです。 - 問2 [断熱過程]
配点15 平均点9.0 (60%)
断熱過程は仕事によって系の温度を変える重要な過程です。
Vf の計算以外は授業で複数回出てきたと思います。 - 問3 [エントロピー増大則]
配点15 平均点3.1 (21%)
応用力を試す問題でした。
正しく式を適用すれば(定圧加熱、定圧冷却に相当)、経験則として知っていた関係式が、エントロピー増大則で説明できることがわかります。
ΔS と dS の区別があいまいな人が何人か見られました。ΔS は「差」で、この場合、初期状態と温度 Tx の時の S の差、一方 dS は「微分」で、この場合、温度 Tx が変化したときの S の変化 (dS/dTx) となるでしょう。S が最大となる温度は、ΔS ではなく、(dS/dTx) が 0 となるという条件を使って求めます。 - 問4 [S, Gのグラフ]
配点20 平均点12.0 (60%)
グラフの傾き、相転移時の S のジャンプ幅が意識されていない場合は少し減点しました。 - 問5 [クラペイロン式]
配点17 平均点8.1 (48%)
導出は比較的よく出来ていました。
計算は桁の間違いや、沸点との混同等、多くの間違いが見られました。 - 問6 [ギブスエネルギー]
配点12平均点6.9 (58%)
G は等温、定圧条件で、自発過程の時に減少するという性質があります。
利用例としては、平衡定数の算出などがあります。 - 問7 [反応熱、エントロピー]
配点10 平均点7.3 (73%)
表データの扱いは何度か豆テストで出題しました。
−ΔrH/T から求められるのは周囲のエントロピー変化です。この問題で意図したのは系のエントロピー変化なので、この式からの答えのみ書かれていた場合は間違いとしました。
2019年度 追試験
108点満点 平均点 72.8(得点率 67%)
難易度 やや易
2019年9月25日(水) 16:20~17:50 5番講義室
出席状況が良好で、本試験で45点以上の人を対象に追試験を行う予定です。
(急病などの場合を除き、) 本試験を受けていない人は追試験の対象になりません。ご注意ください。
- 単位認定者も受験できます。(高得点の場合は成績評価を上げます。 本試験と追試験の点数の高いほうを採用します。ただし、難易度が異なる場合は追試験の得点に適当な倍率をかけて調整します。)
- 試験範囲 本試験に同じ
- 教科書、ノート、通信機器の使用禁止
関数電卓貸与 - 試験前の質問は随時
- 当然ですが、本試験で合格点に達していない人は、本試験受験時と同程度の理解度で臨むと不合格になります。単位が必要な場合は十分に準備をして受験してください。