2.00 mol の O2(g)の温度を 1.00bar で 298 K から 1273 K まで上昇させるのに必要な熱エネルギーはいくらか。このとき、
であるとせよ。
ヒント
熱容量が温度とともに変化する場合の熱の計算です。
数式をグラフ化すると下記のようになります。
定圧条件での熱 qP は
なので、上記の赤い面積部分を計算すればよいことになります。
注意とコメント
両辺 ガス定数 R で割ってあるので、R をかけて使うことになります。
R の単位は J K−1 mol−1 で、モル熱容量の単位と同じなので、左辺の単位は無次元になっています。右辺の式中の単位 (K−1 など) は T に 単位付きで温度を代入すると相殺され、消えます。(温度は ケルビン単位の温度を代入しろよ、と暗に言っている。)
酸素は二原子分子なので、並進運動と回転運動を考えると , より、 となるはずです。
グラフを見ると、室温付近では予想の通り 3.5 R 程度となっていますが、温度が上がるにつれ、4.5 R 程度まで上昇しています。
この上昇分は、酸素分子内の振動運動の寄与と考えられます。