超初心者向け 電気回路の考え方

(テキスト p.66 と同じ内容です。)

まずはオームの法則を思い出してもらいたい。

直流電源と抵抗

図の直流電源(電池)の電圧を V (単位: V(ボルト))、抵抗の抵抗値を R (単位: Ω (オーム))とすると流れる電流 I (単位: A(アンペア))との関係は

 V = IR 

となる。例えば V = 10 V、 R = 10 Ω とすると流れる電流 I は 1 A である 1)ちなみに電圧計と電流計は下図のようにつなぐ。

。 電圧を 2 倍に、あるいは抵抗値を半分にすれば流れる電流は 2 倍になる。この回路は次のような、水の流れを使ったアナロジー(analogy; 類推)により理解できる。

ここでは水の流れ=電気の流れ(電流)と考えてもらってよい。

駐車場と、その横の土手のような所を想像してもらいたい。
駐車場の地面の高さをグランド・レベル(基準の高さ)とすると、電池は、その高さの水をより高い位置にくみ上げるポンプのような働きをしている。
回路図でいうと図の下側の線(電池の下側(負極側)と抵抗の間)全体が[グランド・レベル]であり、回路図の上側の線(電池の上側(正極側)と抵抗の間)全体は少し高い土手の上にある。
ここでの高さは[電位]に相当している。
[電圧]とは[電位差]のことであり、2 点間の高さの差に相当している。
抵抗は水車のようなもので、くみ上げられた水は水車をかけくだり、熱を発生する。
(発生熱量 W (単位: J(ジュール)) = IVtt は通電時間(秒)。)
電圧を 2 倍にすると(土手の高さが 2 倍)、流れる電流も 2 倍(流れる水量も 2 倍)になる。
このときの発熱量は 4 倍になるわけである。

 

さて、かける電圧は 10 V で固定することにして、抵抗の数を増やしてみよう。次の回路の電圧 V1 , V2 、および流れる電流はいくつだろうか。

直列につながれた抵抗値は足し算だから、10 Ω 。全体の電圧は 10 V だから、オームの法則から電流は 1 A。(回路は 1 本道なので、流れる電流はどこでも等しい。)

 

直列につながれた 2 つの抵抗は、2 段階で下る水車のようなものである。
上の抵抗の両端の電圧(電位差) V1 は、抵抗値が 5 Ω 、電流が 1 Aであるから、オームの法則に代入すると 5 V となっているはずで、下の抵抗の両端の電圧 V2 も同様に 5 V。
電池によって 10 V 高い電位にくみ上げられた電荷は、2 つの抵抗によって 5 V ずつ流れ下る。

[問] 次の場合の V1V2 はいくつか。 2)[問]の答 V1 = 9 V, V2 = 1 V。

直列回路(2)

この水流モデルは、電位や電圧を理解するには良いモデルとなっているが、電流について考えるときは注意を要する。水流なら流れる水量はポンプの能力で決まるが、流れる電流の大きさを決めるのは電圧(電位差)と抵抗値である。電池をポンプにたとえた場合、くみ上げる水量ではなくて、高さが重要となっていることに気をつけよう。

脚注   [ + ]

1. ちなみに電圧計と電流計は下図のようにつなぐ。

2. [問]の答 V1 = 9 V, V2 = 1 V。