式(27.9) から 式(27.10) への変形(展開)がよくわからない

式(27.9) から 式(27.10) への変形(展開)がよくわからない

式(27.9)

 P V = \displaystyle \frac{1}{3} N m \langle u^2 \rangle  ... (27.9)

は、分子が壁に衝突する際に生じる力から計算できます。

授業では理想気体の状態方程式との比較から、上の左辺が nRT と等しいとして、温度と分子の速度の関係を導きました。

 n R T = \displaystyle \frac{1}{3} N m \langle u^2 \rangle\\ \\ n R T = \displaystyle \frac{1}{3} n N_{\rm A} m \langle u^2 \rangle\\ \\ \displaystyle \frac{1}{2} N_{\rm A} m \langle u^2 \rangle = \frac{3}{2} RT  ... (27.10)

本来は、温度と分子の運動エネルギーの関係は[統計熱力学]で導かれます。
統計熱力学は、系のエネルギー状態を記述し、確率を使って系の状態を書き表すという方法です。

式(27.10) と同じ式が教科書17章、p.738 にでてきます。
授業の後半で、統計熱力学の概要について述べる予定です。