AG が同じになるのはどんな時か?

AG が同じになるのはどんな時か?

(正確には、「ΔA と ΔG が同じになるのはどんな変化の時か」、ですが・・・)

授業で説明したように、
ヘルムホルツの自由エネルギー A は定容過程で、
ギブズの自由エネルギー G は定圧過程で、
系に生じる変化が自発的かどうかを調べるのに使われます。

定圧過程を例にとると、G が減少するとき (ΔG ≤ 0)、その変化は自発的です。

さて、質問「A と G が同じになるのはどんな時か?」への答ですが、AG には定義から

 G = A + PV 

という関係があります。P が一定なら

 \Delta G = \Delta A + P \Delta V 

です。式からわかるように ΔV が小さい時は ΔA と ΔG の差は少なくなります。

系が固体や液体の場合、温度変化に伴う ΔV は(気体のときに比べて)非常に小さいので、
ΔA と ΔG はほぼ同じ値になります。

同じ理屈で、固体や液体が温度変化する際の系の ΔU と ΔH もほぼ同じ値になります。