解答
三重点では固体と気体の蒸気圧は等しいので、Ps = Pl として
(中身が等しければ、その対数も等しいので、上式のように右辺どうしを等しいと置ける。)
を解いて
これが三重点の温度である。これをいずれかの式に代入すれば三重点の圧力も求まる。
T を横軸としてPs, Pl をプロットしてみよう。
これは相図の固気共存線、気液共存線(飽和蒸気圧曲線)を描いていることに相当する。
2 つの曲線の交点が三重点である。(相図であれば、ここからほぼ垂直上方に固液の共存線が伸びていく。)
気相と共存するのは、三重点以下の温度では固体(青線)、
三重点以上の温度では液体(赤線)となるので、相図に現れるのは上のグラフの太線の方だけになる。
(過冷却状態の液体の飽和蒸気圧は、上の赤い細線のように、液体の飽和蒸気圧曲線の延長線上になることが知られている。)
なお、教科書 p.984 で論じられているように、3重点近傍では
固体の蒸気圧曲線(太い青線)の方が液体の蒸気圧曲線(太い赤線)よりも勾配が大きくなる。