18-5 電子準位と存在確率

表18.1 のデータを用いて、300 K、 1000 K、2000 K の各温度で、第 1 励起状態にあるリチウム原子の割合を計算せよ。

表18.1 原子のエネルギー準位(抜粋)
原子 電子配置 項の記号 縮退度 エネルギー / cm−1
Li 1s2s 2S1/2 2 0
1s2p 2P1/2 2 14903.66
2P3/2 4 14904.00
1s2 3p 2S1/2 2 27206.12

 注

  • 第1励起状態は表の 2 行目、1s2p の 2P1/2 である。
  • 縮退度とは、複数の準位が同じエネルギー値を取っていることを示している。
    縮退度が 2 の場合、原子がそのエネルギーの準位を取る確率はボルツマン分布で予測される値の 2 倍になる。(準位 2 つ分として計算する。)
  • エネルギーは 電子が基底状態(表の 1 行目)からその準位に遷移する際に放出(または吸収)する電磁波の波数で書かれている。(輻射エネルギー参照)
    1 cm−1 が 1.986 × 10−23 J に相当する。
    または波数単位で表したボルツマン定数 kB  = 0.6950 cm−1 K−1 を使っても良い。