Zuidema-Waters式 1) H. H. Zuidema, G. W. Waters, Ind. Eng. Chem. Anal. Ed., 13, 312-313 (1941). http://dx.doi.org/10.1021/i560093a009
協和界面化学株式会社HP http://www.face-kyowa.co.jp/sc……e_tention/ により、R/r = 20 まで拡張した補正項です。
(テキストとは別の式を使ったので、テキストの表とは値が少しずれています。)
計算例
環の平均半径(ノギスで測定), R = 0.645 cm
環を構成する線の半径(ノギスで測定 2) (外半径−内半径)/2、として求めている例を見ますが、線の直径をノギスで直接測り、その半分として求めたほうが正確です。 ), r = 0.027 cm
R/r = 23.9
(R/r は、溶液が変わっても同じ値)
溶液の例として 1-ブタノールを考える。
ブタノールにつけた円環を引く力(張力計と校正曲線から決定)
P = 220 dyn
(4.25)式から持ち上げられる液の体積 V を求める
ブタノールの液体密度(文献値) D = 0.81 g cm−3
ブタノールの飽和蒸気圧(文献値) P0 = 965 Pa
ブタノールの分子量(文献値) MBuOH = 74.1 g mol−1
測定日の大気圧(測定値) PAir = 980 hPa (ブタノール蒸気以外は空気 MAir = 28.8 g mol−1 とする。本当は湿度も加味しなくてはなりませんが。)
蒸気の密度 d
以上を代入して
R3/V = (0.645 cm)3/(0.28 cm3) = 0.958
(R3/V の値は溶液によってその都度変わる)
R/r = 24 として、テーブルの値から直線補間により補正値 F を求めると
F = 0.9575
(4.26)式より、求める表面張力 γ は
ブタノールの表面張力(文献値)は24.9 mM/m なので、4 % ほど大きかったが、良い精度で測定することができた。
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線径が太い環を使っているため 3)破損対策ですが、もう少し細い環を用意すべきでしたね。 、溶液によっては補正表からはみ出してしまうようですが、可能な純物質については補正を行うようにしてください。(特に、文献値と比較する場合。)
水と有機物質の混合液における、モル比と表面張力の関係を論じるときは F は 1 に固定して行ってもよいでしょう。(その旨、レポート中で説明すればよい。)
脚注
↑1 | H. H. Zuidema, G. W. Waters, Ind. Eng. Chem. Anal. Ed., 13, 312-313 (1941). http://dx.doi.org/10.1021/i560093a009 協和界面化学株式会社HP http://www.face-kyowa.co.jp/sc……e_tention/ |
↑2 | (外半径−内半径)/2、として求めている例を見ますが、線の直径をノギスで直接測り、その半分として求めたほうが正確です。 |
↑3 | 破損対策ですが、もう少し細い環を用意すべきでしたね。 |