カルノー サイクルの PV 図を正確に描いてほしい

カルノーサイクルPV 図を正確に描いてほしい

ちゃんと正確に描いてみたところ、思ったよりもひしゃげていました。

カルノーサイクル
カルノーサイクル (Th/Tc = 2, V2/V1 = 2)

赤は 高温(Th)、青は低温(Tc)での等温過程、緑は断熱過程です。

もちろんグラフの形は条件によって変わります。
上図は n = 1 mol, Th = 400 K, Tc = 200 K, V1 = 10 dm3, V2 = 20 dm3, 定容熱容量 CV = 1.5 R  として描きました 1)V3, V4 は本文に挙げた 6 つの条件により自動的に定まります。なお、V3 = V2 (Tc/Th)−3/2 = 56.6 dm3, V4 = 28.3 dm3

Th = 260 K と Tに近づけたところ、教科書に近いイメージになりました。

カルノーサイクル(Th/Tc = 2, V2/V1 = 2)
カルノーサイクル(Th/Tc = 1.3, V2/V1 = 2)

なお、点線は 100 K 刻みの等温線です。

等温過程は PV = const. (PV の −1 乗に比例; 反比例)であるのに対し、
断熱過程は PV5/3 = const. となります。(PV の −5/3 乗に比例 2)何乗になるかは CV の値で変わります。単原子分子の場合 −5/3 = −1.67 乗ですが、二原子分子では −7/5 = −1.4 乗となり、緑色の線の傾きがもっと小さくなります。 , 反比例よりも V に対する減衰が速い)

CDF Player がダウンロードしてあれば、下記ファイルを開くことで値をいろいろと変えてみることができます。

tiiyama_carnot.cdf

脚注

1 V3, V4 は本文に挙げた 6 つの条件により自動的に定まります。なお、V3 = V2 (Tc/Th)−3/2 = 56.6 dm3, V4 = 28.3 dm3
2 何乗になるかは CV の値で変わります。単原子分子の場合 −5/3 = −1.67 乗ですが、二原子分子では −7/5 = −1.4 乗となり、緑色の線の傾きがもっと小さくなります。