ふれあい昆虫館の建物です.結構大きい.やはり県立博物館レベルですね,何かのおまけ,という施設ではありません.塩尻の道の駅にある自然博物館 や,辰野・荒神山の昆虫館なんかとは比べものにならない本格的なレベルです(笑).あ,塩尻とか辰野はそれぞれ市,町の施設ですからね. |
中は標本の展示が充実していて,プラス学習用の展示.餌の違いによる口の違いだとか,目的にあった足の形とか. 例えば,泳ぐための足,花粉をつけるための足,飛び跳ねるための足,土を掘るための足,獲物を捕まえるための足...なるほどね,私も勉強になります. |
ですが,そうした学習展示は省いて(笑),いきなりチョウが飛んでいる部屋の中の紹介.何がスゴイって,部屋に入るといきなり数えきれないほどのオオゴ マダラが宙を乱 舞しています. ですが,空中乱舞のオオゴマダラを撮影するのは大変なので,ここでは留まっている写真を.沖縄などに生育するチョウです. |
スポンジに蜜だか砂糖水だかが染みこませてあって,みんなでガブガブ飲んでいます.いや,チュウチュウ吸うのか. |
こちらはシロオビアゲハ.飛んでいるところ.如何にチョウとはい え,飛んでいるところは難しいです,撮影.この日はニコンのD90に200mmの望遠マ クロを持って挑みましたが,シャッタースピードの遅さだけは,いかんともしがたいです. |
こちらも同じシロオビアゲハで,白い筋(帯)が一本.これが基本でシロオビアゲハのI型(1型)と言うんだそうです.図鑑によれば. |
シロオビアゲハ,吸蜜中.腹側の羽の模様(って言うのか?)が,ようやく写った写真です. |
図鑑的な写真ではないですが,葉を透かしての姿は幻想的です.シロオビアゲハのうち,このようなオレンジ色が入るものをシロオビアゲハのII型(2型)というんだそうです.この記述は「藤岡知夫,1975,検索図鑑日本の蝶.主婦と生活社」からです.絶版ですがいい本.最近の図鑑「白水 隆,2006,日本産蝶類標準図鑑,学研」でもいろいろな産地によって異なる翅色のシロオビアゲハを見られます. |
あれ,アサギマダラにしては後羽の色&模様が...と思ったあなた,鋭いです.似ているけど別種,リュウキュウアサギマダラだそうです.前羽は そっくりですね,アサギマダラと.名前の通り,琉球,沖縄地方のチョウです. |
私も全然知りませんでしたが,カバタテハというチョウのようです. なんでここで飛んでいるチョウが南方系ばかりかというと,どうやら常夏ということで,季節を関係なく,暖かくさえしていたらいつでも繁殖し,お客さんに 飛んでいる姿を見せられるから,ということのようですね.いや,私の個人的な推察ですが. 本当は,北陸なら,北陸の地元のチョウが観たいんですが... |
あとは,狭い部屋に入ってガラス越しに見る,生きた昆虫たち.トノサマバッタの 茶色型.緑のものを野外でよく見ますが,ここは茶色型. |
オオカマキリ.ピンぼけですね,すみません.チョウセンカマキリと 共にポピュラーなカマキリです.写真のような,羽を閉じた状態では分かりませんが, 羽を広げたとき,チョウセンカマキリは後羽に一本の黒い斑紋がありますが,オオカマ キリは後羽全体に広く斑紋があるとのこと.もっと小さいコカマキリは前足,鎌の内側に特徴的な黒い斑紋があるそうです.観たことないけど (笑). |
名前は有名,ゲンゴロウ.肉食性の水生昆虫.ですけど,今日本では 激減していて,知っている子供なんかは少ないんじゃないでしょうか.緑色が光っていま すね. |
一方こちらはタガメ.がっちりした腕...ではなく,両前足で獲物 をキャッチ.頭の大きさに比べたら,前足の大きさはまさに凶器! 信州では絶滅したようです.原因は農薬だとか(「見つけよう信州の昆虫たち」信濃毎日新聞社,より←これおすすめ) |
こちらも水生昆虫のミズカマキリ.写真はちょっと見づらいかもしれ ませんが,頭を右下に向けています.尾の部分に長い呼吸管を持っていて,これを水面に 出すことで水中でも呼吸できるという仕組みです. |
さて,写真の真ん中に鎮座するのがシロオビアゲハの幼虫.左を向い ています.アゲハの仲間は皆あんな感じの,緑色で頭のほうがず んぐり大きい形をしていますね.どのへんがシロオビアゲハの特徴なのかは私は分かりません(笑).いや,そうラベルに書いてあったので(笑). 時間を見つけて,調べてみますね.あ,人に聞いちゃうという手もありだけど. |
こちらはカラフルですが,冒頭で見たオオゴマダラの幼虫.カラフル ですね.蝶の仲間には,カラフルな色や目玉模様で天敵の鳥なんかをビビらす連中がいる ので,これもそうかもしれませんね. |
こちらは,わかりますか?いわゆるカイコ(蚕)です.幼虫.これを 分かる人はもうおっさんとか,おばちゃんとかの世代ではないでしょうか.私は子供の頃 はもちろん知らなかったですが,信州に移り住んでから,事後的学習によって知りました. 学生の皆さんも,これが糸を吐いてまゆを作り,絹糸(シルク)を取るのに利用されているのは分かりますよね?これは社会科とかで勉強すると思うけど. カイコ,英語では silk worm といいます.なるほど,まんまですね. |