島野です.最近,更新が少ないとお叱りを受けまして(笑),またちょっとずつ記事を書いて行かないといけないな,という感じです.今回は,千曲川で見た, あまり普通でない植物を取り上げます.自分で調べたものを忘れないように,という意味もありますが(笑).ではスタート.

 まずはこれ,サンカクイ.その名のとおり,茎の断面が三角形です. カヤツリグサはみんなそうだろ,と突っ込まれるその通りなんですが.
 カンガレイが似ていますね.写真では,幾つかの小穂が茎に直接付いているように見えますが,幾つかは柄(へい)がありますね.これがあるのはサンカクイ.カンガレイにはあ りません.

 ゴキヅルはたまに見ます.たまにですけど.東京都かどっかでは絶滅 危惧種になっていたんじゃなかったかな.多摩川とかでは,なかなか見ないんでしょう.明るい水辺に出るので,河川水による攪乱がないと,生育立地が確保で きないのでしょうね.

 ウキヤガラ.たまーに見るけど,あんまり見ない.あるところにはあ るんですけどね.過去の写真を振り返ると,穂の写真は更に少ない.季節物は難しいですね.
 ガマは葉の幅が太く,2cmとかあります.コガマ,ヒメガマは幅が狭く,その半分ぐらい.で,コガマかヒメガマかが困るんですよ,穂がないと.
 写真の個体はヒメガマ.上の雄小穂(もう枯れちゃったけど)と下の 雌小穂の間が離れます.コガマはここがくっついているので,穂のある時期だと区別が容易です.というか,ない時期はどうやて見分けてるんでしょう,皆さ ん.
 千曲川では両方あります.あ,あとガマも.
 この写真じゃわかりませんね,すみません(笑).サヤヌカグサで す.小穂をアップで見ると,まるでイネのような感じ.
 サヤヌカグサ,全体に毛があってざらつくんですが,鞘の部分が特にざらつきます.

 葉舌は短く,0.5mmほど.これがサヤヌカグサの特徴で,エゾノサヤヌカグサはこれが1-1.5mmと長くなっています.ここではエゾノ サヤヌカグサは見ませんでした.前にエゾノサヤヌカグサを見たのは,埼玉の水田.
シロネです.コシロネやエゾシロネは4つの花弁がほぼ同 じ長さでまさに十字に見えるんですが,シロネは下が長く,上が短いので,十字架のように見えます(笑).それと,花びらの内部に白い長毛が見えますね.コ シロネやエゾシロネではこうはなりません.
 コシロネとエゾシロネの違いですが,エゾシロネは茎全体に毛がありますが,コシロネは茎の節になっているところだけに毛があるということで見分けられま す.シロネの場合は茎全体にまばらにあります,毛.

 お,ちっちゃいクズ?違います(笑).しかし葉のイメージはまさにそんな感じ.これ,ヤブツルアズキです.
で,こちらが花と実.黄色い花ですからクズではありませんね(笑).果実が入っている鞘は大変細長く,中には10個以上のタネが入っているらしい.

ヤブツルアズキ,面白いのは花の不対称性.正面から見る となんかかけているように見えますが,これが正常.こんな花があるんですね.
 ノアズキもこれに似るんですが,ノアズキは葉の裏に赤褐色の腺点があるということで見分けられます.あと,ノアズキのほうは豆の入る鞘(さや)が,サヤ エンドウのような形で,ヤブツルアズキのような,真っ直ぐな棒ではありません.

 アメリカネナシカズラは千曲川ではしばしば見ます.他の植物に寄生 して,養分をチュウチュウ吸っちゃうという恐ろしい植物(笑).で,根っこはいらない,ということで無くなっちゃう,ということで「ネナシ」カズラという わけです.文字通り外来種です.

こちらも外来種.ヤナギハナガサ.南米原産なんですが,庭に植えられ てしまったりして,そこからタネが広がる,ということなんでしょう.クマツヅラ科.



今年は8月上旬まで足が悪くて(今も全快ではない),請け負った調査も儘(まま)なりません.普段健康に歩けることがどんなにありがたい事か,しみじみと 感じています(笑).

皆さん,普通に生活できることって,「普通」なことなのではなく,実は,大変「ありがたい」ことなんじゃないでしょうかね.

そんなことで,飲み過ぎなどにも注意して健康を維持しようと思います(笑).

みなさんも,体,お大事に.




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