今はもう2013年なんですが,2012年度,ということで,2012年10月に行われた植生学会の記事を.場所は千葉大学園芸学部.松戸ですね.大会前 日に委員会で松戸入り.今回は学生のMさん,Kくんと一緒に参加.あ,エクスカーションでは相変わらず蛭間くんにフォローして頂きました.


Mさんは,ポスター発表.

 で,懇親会.
 いや,口頭発表とか,総会とか,大会賞受賞講演会とかいろいろあったんですが.
 懇親会,まずは福嶋学会長.

大会長は沖津先生.

乾杯は中村先生.

 比嘉くんは奨励賞だかなんだかを取ったんだっけか?忘れた(笑).
 2013年4月からは高知大の助教とか.おめでとうございます.飛躍の年ですね.


 千葉中央博の原先生は学会賞でした.

 同じく千葉中央博の大野先生.今回は実行委員でらっしゃいました.

 二次会は松戸駅前の飲み屋.私は研究室の学生,MさんとKくんと一緒だったので,無理やり皆さんとは合流せず,同じ店の別のテーブルで飲みました (笑).が鳥取の永松先生とか,神奈川県博の田中先生とかとご一緒したり.
 永松先生は,2013年4月からは教授だとか.いやあ,有能な人には仕事が回ってきちゃうんだな(笑).おめでとうございます.

駅前のゲーセンでプリクラとか(笑).で,後はおとなしくホテル.

 




はい,翌日はエクスカーション.

清澄を目指すんですが,東京駅八重洲口集合,で,アクアラインで房総に渡ります.

今回は,東京大学の清澄演習林へ.メットをかぶらされます(笑).

 清澄の名物といえばヤマビル.ちゃんといます(笑).一応,各自,長靴には配給品のヒル避け液をつけたりしました.お陰様でやられずにすみました.

 林内.モミなんですが,シカの食害で背が低いまま.

フロラを見て行きましょう.まずはサカキ.

 おなじみ,ヒサカキ.

 ヒイラギ.

 ええと,なんだっけな....で,蛭間くんに助けてもらいました.ムヨウランとのこと.本日の新種一号.
 これ,バックに手かなんか入れないと,背景の土色に溶けこんで,全然わかりません.

 木本のツル,キジョラン.久しぶり.20年ぶりぐらいに見たかな.葉は対生.

おおっ,ミヤマトベラ.これも久しぶりだ.三出複葉.

 マンリョウですね.

 こちらはヒメユズリハ.葉柄が長く目立つ.

 オオカモメヅルでいいですかね.林内ですし.

 カンアオイなんですが,これはカントウカンアオイだとか.
 花びらに見えるのは萼なんですが,これが3つに別れ,三角形状に鋭く尖ります.
 タマノカンアオイなんかは,これが丸っこく,波状にグニャグニャしたりしていますね.

 オオバギボウシに見えますが,キヨスミギボウシだとか.本日の新種二号.
 オオバギボウシより小さく,葉の縁に細かい鋸歯があるとか.なるほど,写真を拡大すると見えまし た.タチドコロのような鋸歯.
 オオバギボウシは鋸歯,ありませんね.

 こちらはオオバウマノスズクサ.なるほど.

アリドオシに...

 イズセンリョウ.いいですね,順調に常緑広葉樹林帯です.

 むむ,なんだこれは.サカキカズラだそうです.本日の新種三号.

常緑で対生.側脈が目立ちますね.

 こちらはクロバイ.ハイノキ科ですね.千葉県にあるんですね.一瞬「ヒサカキ?」と思いますが(笑),葉の先が尾状にとがり,鋸歯の数が少ない分,鋭い 印 象がありますね.

こちらはヘラノキ.シナノキ科ですね.これ以上は近づけません.見上げるだけ.

こちらのも見あげるばかり.ネコノチチ.よくわかりませんが,札が付いているので間違いないでしょう.

 わからない.本日の「教えて蛭間くん」二号.で,オオキヨズミシダ,とのこと.

アップではこんな感じ.小羽片がスマートでかっこいいですね.

裏はこんな感じです,オオキヨズミシダ.
 ヒメガンクビソウとのこと.ガンクビソウと違い,頭花がくびれません.この特徴はサジガンクビソウも同じなんですが,サジガンクビソウの頭花は丸っこ い.こっち,ヒメガンクビソウは頭花がスリムで長細い.

ロゼットはこんな感じ.ロゼットもサジガンクビソウと似ていますよね,ヒメガンクビソウ.

 ホトトギスは茎に毛が生えますが,上向きに生えます.ヤマホトトギスは下向き,ヤマジノホトトギスも下向きですが,ヤマは毛が少なく,無毛のようにも 見えます.(前回までヤマとヤマジの説明が逆になっていたので訂正しました.すみません)

 イワタバコ.花は初夏なので,この季節は見られません.

 クサアジサイですね.普通のアジサイ類は木本で葉は対生ですが,これは互生.

 ケブカアキノタムラソウだとか.なにそれ.アキノタムラソウなので,筒状花から雄しべはでません.アキノタムラソウと違い,ただ毛があるのではなく,毛 に 腺毛がまじる,ということらしい.
 毛が多いとミヤマナツノタムラソウかと思ってしまいます が,ミヤマナツノタムラソウの方は,ナツノタムラソウなので雄しべが外へ顔を出す.注意ですね.

 こちらはヘラシダですね.オオバノイノモトソウも見えます.

 イヌショウマですね.イヌショウマは二回三出複葉.オオバショウマは三出複葉ですが,一回のみ.

 サワガニ.

 これ,変でしょ?右側のトンネルはいいとして,左のトンネルは川が流れています.どうやら,人工的にトンネルを掘ってこうした地形になったという ことです.なるほどね.

 地面におちた葉を拾うと,どうやらカヤ...いや違う,カヤはもっと鋭く刺さると痛い葉です.イヌガヤですかね.訂正.

 マツカゼソウ.花が咲いていました.

クラマゴケでいいですよね.主軸に付いている葉と,枝分かれした軸につく葉のサイズが違っています.二葉型.

 お昼は演習林の建物の中で.昭和らしい建物で,ちょっと懐かしいですね.

 午後は別の森に入ります.

 暖温帯ですので,キジノオシダが生えます.
アイナエ
 なんですが,森に接する空き地,シバが生えているんですが,枝葉の形,ヌカボシソウ?
アイナエ
  いやいや,ヌカボシソウはイグサ科 スズメノヤリ属.花が全然違いますね.ここは「教えて蛭間くん」システムを起動.
「アイナエですよ,島野さん,いやだなあ」
「そっか,下の葉っぱは,シバなんだ(笑)」
アイナエはマチン科アイナエ属.明るい草地に生育とか.

 お,蛇です.ヤマカガシ.毒蛇です.死ぬほどの毒ではないと言いますが,注意.

 オオイタチシダですね.ヤマイタチシダは葉の先がゆるやかに細くなりますが,オオイタチシダは急に細くなります.

 これも森の外れ.モクセンナだと教えられました.ネイティブのものではありません.バラ科ジャケツイバラ亜科センナ属だとか.葉は偶数羽状複葉です.右 の葉は奇数に見えますが.

外来草本で,エビスグサというのがありますが,それが似ていますね,やはり.同属です.

 最後.アズマヤマアザミの季節でした.

という感じでバスはレインボーブリッジを渡り東京駅へ向かいます.





現場では千葉中央博の尾崎さんにお会いでき,ご案内いただきました.相変わらずダンディーでかっこ良かったですね.ご無沙汰しておりました.

房総も久しぶりでした.あ,松戸も.たまにはいいですね.



トップに戻る