2014年は7月に長野県南木曽(なぎそ)町で土石流災害がありました.中津川市(旧山口無村)に向かう途中ということもあり,現場を観察してきました.


 写真を撮影したのは,被災から1ヶ月以上立っていて,道路も,鉄道も復旧しています.

下流部の拡大.かかっている橋はJR中央線(中央西線)です.

 こちらは町中を走る道に掛かる橋.下になっているのが元々の鉄筋コンクリート橋です.
 でその上に金属製の仮設橋がかかっています.

 拡大するとこんな感じ.

この橋の上流部を見ます.赤茶色い土(小礫)と白っぽい土(小礫)が見えます.

  これ,花崗岩が風化してできた真砂土.カタカナでマサ土と書かれることもあります.このように花崗岩が風化されることを真砂化(マサ化)といいます.左の 写真の白いところはこれですね.

 赤茶っぽいというか,ピンク色に見えるのは何かと思っていたんですが,学科の地球系の先生方,公文先生や村越先生に教わりました.
 花崗岩野中のピンク色はカリ長石なんだそうな.
 村越先生が持っていたサンプルを写真にと取らせてもらいました.
 これは南木曽のものではなく,高瀬川産の有明花崗岩とか湯俣式花崗岩と言われるものだそうです.

 拡大してみてみましょう.なるほど,ピンク色ですね.南木曽のピンクの小礫は,このカリ長石だったんですね.
 花崗岩は深層風化が起きやすいとされ,そのため山などは水を含むと崩れやすく,こうした地域に住む上は,地域の特性を知ったうえで対策などを立てていかなくてはいけません.
 
 行政の失政を指摘する声もあり,反省すべき点は反省し,次に生かさなければなりません.今回も犠牲になったのは中学1年生の子供.なんの罪もありません.ご冥福をお祈りします.だからこそ,我々大人がが,身の回りの環境を知っておき,「いざ」という時に備えないといけませんね.





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