農学部 植物資源科学コース 
                    野村 圭

こまくさ寮中庭に於ける植生

こまくさ寮の中庭に生える植物を草本に限定してまとめた.寮生でもな かなか中庭をじっくり見たことのある人は少ないと思うが,様々な植物昆虫が生息しており楽しい所なので機会があ れば見てみるとといい.イネ科植物に関しては枯れて同定が困難であった のでほとんど載せていない.

Iダイコンソウ バラ科 ダイコンソウ属
 丘陵地や山地の林や川のへりなどに生える多年草.根生葉が大根の葉に似ていることからついた名前.側小葉は大小不揃いである.葉の縁には鋸歯がある. 


IIナワシロイチゴ バラ科 キイチゴ属
 葉は三出複葉で葉裏は白い綿毛を生やしている.茎には棘がある.他の植物に覆いかぶさって生えている.果実は食用になるが,生食にはむかない.
 甘味が全くなくただ渋いだけでおいしくはなかった.

IIIキクイモ キク科 ヒマワリ属
 花がキクに似ていて,地中に大きい塊茎をつくる.塊茎はイヌリンを多く含む.この塊茎は食べることができる.北アメリカ原産で世界中に外来種として分布 している.
 まだ若い個体が多かったので,まだ食べられないと思われる.

IVブタクサ キク科 ブタクサ属
 雌雄同株の風媒花である.葉は細く切れ込む.北アメリカ原産で日本には明治初期に帰化した.花粉症の原因となる植物である.秋の花粉症として代表的な種 で ある.
 葉の形,つき方は美しいが花は美しくない.

Vアメリカオニアザミ キク科 アザミ属
 葉や茎に鋭い棘を持つ一二年草.アメリカとついているが,ヨーロッパ原産である.手袋をしていても貫通してくるので引き抜くのは大変である.総 苞片にも棘がある.
 気を付けて歩かないと刺さる.

VIヒメジョオン キク科 ムカシヨモギ属
 北アメリカ原産の一二年草.下部の葉はふちに粗い鋸歯がある.上部のふちには鋸歯はない.ハルジオンと違い葉は茎を抱かない.そして茎は詰まっていて中 空ではない.
 ハルジオンは生育していなかった.

VIIビロードモウズイカ ゴマノハグサ科 モウズイカ属
 地中海沿岸原産の二年草である.全体にビロードのような白い毛をもつ.河原や荒れ地に生える.高さは1〜2Mほどになる.アメリカやオーストラリアにも 帰化している.

VIIIヘラオオバコ オオバコ科 オオバコ属
 細いへら状の葉をほぼ水平に生やす.茎は非常に長い.花は下から上へと咲いていく.オオバコほどの踏みつけ耐性はない.
 

IXガガイモ キョウチクトウ科 ガガイモ属
 日当りのいい乾いたところにはえるつる性の多年草である.茎を切ると白い液体が出てくる.横に伸ばした根から芽を出し繁殖するため,雑草化しやすい.

Xヘクソカズラ アカネ科 ヘクソカズラ属
 つる性の多年草でいたるところに生えている雑草.葉は対生し卵型の全縁である.葉や茎が臭いためこの名がついた.しかしもんだりしないと気付かない程度 である.

XIヒルガオ ヒルガオ科 ヒルガオ属
 日当りの良い道端などに咲く多年草.地下茎を伸ばして増える.葉は互生して葉の形は様々である.一度ふえると駆除が大変であるため観賞用に栽培されるこ とは少ない.
  殺風景な中庭がこれにより多少華やかに.

XIIギシギシ タデ科 ギシギシ属
 やや湿ったところに生える多年草である.葉のふちはおおきく波打つ.若芽は食用になり,根は薬用になる.
 根が非常に深く大きいので,土を耕そうとすると必ずこいつにぶつかる.

XIIIマメグンバイナズナ アブラナ科 マメグンバイナズナ属
 北アメリカ原産の越年草で道端などに生える.根生葉はへら型で濃緑色で光沢をもち,花期には枯れるのがふつう.

XIVエノコログサ イネ科 エノコログサ属
 日当りのいい畑,荒れ地にはえる.日本にはアワ作とともに伝わった.花穂が犬の尾に似ていることからこの名になった.




























































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