高校の時に、反応熱だけじゃなくて「エントロピー」という量があると聞いたのだけれど・・・
良い先生に巡り会いましたね。
エントロピー S は「乱雑さ」などと表現されますが、
エントロピー S は示量性変数で、P と V が対になっている 1)仕事 w での –P ΔV のように、圧力と体積の積は エネルギーの次元を持ち、よく対(つい)で出てきます。温度とエントロピーの積もエネルギーの次元を持ちます。のと同じように、T と対をなす変数です。
「エントロピー増大則」(熱力学第 2 法則、教科書 20章で学びます) に従い、全ての変化はエントロピーの総和が増加する方向に進みます。
発熱反応で 熱 q が生じると、この熱は周囲に「乱雑さ」をばらまき、周囲のエントロピーを増加させます。
そのため通常は 発熱反応 (ΔH < 0) が起こりやすいのですが、0 °C 以上における 氷の融解のように、自発的に生じる吸熱反応もあります。これは系自身のエントロピーの増加によって生じています。
脚注
↑1 | 仕事 w での –P ΔV のように、圧力と体積の積は エネルギーの次元を持ち、よく対(つい)で出てきます。温度とエントロピーの積もエネルギーの次元を持ちます。 |