dG = (∂G/∂T)dT+(∂G/∂P)dP+(∂G/∂nA)dnA+(∂G/∂nB)dnB+(∂G/∂nX)dnX+(∂G/∂nY)dnY ←なんすか、この式?

  \displaystyle {\rm d}G = \left(\frac{\partial G}{\partial T} \right) {\rm d}T + \left(\frac{\partial G}{\partial P} \right) {\rm d}P\\ + \left(\frac{\partial G}{\partial n_{\rm A}} \right) {\rm d}n_{\rm A} + \left(\frac{\partial G}{\partial n_{\rm B}} \right) {\rm d}n_{\rm B} + \left(\frac{\partial G}{\partial n_{\rm X}} \right) {\rm d}n_{\rm X} + \left(\frac{\partial G}{\partial n_{\rm Y}} \right) {\rm d}n_{\rm Y}  

...(教科書 p.1094)

↑ なんすか、この式?

多変数関数の全微分の式です。

ここで扱っている系の場合、ギブスの自由エネルギー GT, P nA, nB, nX, nY という 6 つの量を変数とした関数になっています。(6変数関数) 1)の代わりに S, P の代わりに V を変数としてもよいのですが、G の場合は TP を変数としたほうが扱いやすいのでそうしています。 TS, および PV はそれぞれ連動しているので、いずれか一方、扱いやすい方を選びます。

多変数関数では、それぞれの偏微分 ( \partial F/\partial x ) に、その微小量 ( {\rm d} x ) をかけたものの総和をとると、関数自体の変化量 (  {\rm d} F ) となります。

これは G だけに限った話ではなく、すべての多変数関数に共通した性質です。(多変数関数の全微分、という。)

教科書p.724 に関連する記述があります。

2変数関数の場合は図示することができます。
下記ページ(化学数学のページ)を参照してください。(要プラグイン)
http://science.shinshu-u.ac.jp……ge_id=3860

脚注

1 の代わりに S, P の代わりに V を変数としてもよいのですが、G の場合は TP を変数としたほうが扱いやすいのでそうしています。 TS, および PV はそれぞれ連動しているので、いずれか一方、扱いやすい方を選びます。