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2006-2012年度

【2006年度】
1. 2006.8.8 三方五湖の研究を本格化させました。武田暁君と高橋功治君
このぐらいの大きさの湖となると,ゴムボートでのサンプリングはやっぱりきつい。


水月湖の富栄養化は尋常ではありません。湖面は緑色のペンキを流したようです。



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【2007年度】

2. 三方五湖のうち,最南部の淡水湖,三方湖に調査にでかけました。
  (福島・門・高橋・嶋津・松嶋)
  公文研究室の伊藤拓馬さんにお手伝いいただきました。初日は風が強くボートを出せず,気比神社参拝など敦賀市内を散策。2日目は何とかボートを出せましたが,三方湖は予想以上に浅く(2m以下),ヒシが多くて難渋しました。それでも何とか,30cmほどの堆積物試料3本を持ち帰りました。


3. IMOG(2007.Sept,Torquay, UK)に出席しました。
  
(福島,高橋)

Takahashiのposter
Fukushimaのposter


4. 信州大学松本キャンパスが環境ISO(ISO14001/2004)の認証を取得しました(2007, Oct.)





5. 第4回の「ごみ減らし討論会」が,松本市ほか周辺市町村,大型店懇談会など企業,消費者の会など市民団体の応援を得て,県の森講堂で開催されました(2008.2.4)。およそ100人の参加者がありました。



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【2008年度】

5. 2008年度授業がスタートしました。
  早くも3年生の実習(5週間)も始まっています。
  
  今年のテーマのひとつは,現生堆積物の炭化水素と石油炭化水素の違い。
  このために,4月19日(土)には早朝から(5時半発)で新潟の新津石油の里まで見学に行ってきました。
  

       
 日本にだってクラシックな油田はある(あった?)


十数年前まではこのポンプも動いていて,採掘量は少なかったけれども感動的だったんですが。今は・・・。


 
油の出る地層:油徴はあちらこちらで見られます。



 帰りに寺泊によって,海鮮料理を味わってきました。

6. 甑島鍬崎池の再調査 (2008.8.4-8.8)
 昨年の鍬崎池堆積物の分析によって,比較的近過去に堆積を大きく乱すイベントがあって,それを境に,以後無酸素環境を示すバイオマーカーが次第に増大していることがわかりました。加えてある種の珪藻に由来すると言われるC25 HBI(highly branched isoprenoids)が,この池堆積物だけで見つかるなど,従来単に「塩分の高い浅い淡水湖」とみなされてきた鍬崎池が予想以上に特異な環境下にあることがわかりました。そこで,改めて懸濁物や堆積物を採取するとともに,水塊構造についての情報を集めてきました。



鍬崎池クラスならゴムボートでも十分できます。





水深4.5mのところから集めた懸濁物は,強い褐色をしています。有機分析の結果が楽しみです。

甑島からの帰り道。鹿児島県の開聞岳のふもとには,巨大鰻で有名で水深230mほどの池田湖と,地熱地帯に位置する「うなぎ池」という水深60m弱の円形の湖があります。うなぎ池は,最近水質が悪化して養殖ができなくなったという話を聞いて,その原因と現れ方について探求の可能性があるか下見をしてきました。



池田湖は深すぎて話しになりませんが,うなぎ池は風が強かったわりにおだやかで,釣りをする人の姿もみられました。あえてボートを出すところまでは行きませんでしたが,湖岸の表層水のpHや電気伝導度にはとくに目立った特徴はありませんでした。ここをもうひとつの調査対象に加えるか,今思案中です。南国鹿児島までの距離はあまりに遠い!!

それにしても夏の鹿児島は花が美しい


甑島全島に咲き乱れる”カノコユリ”。


7. 2009.2 今年は高橋君が修士修了です。


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【2009年度】】

8. 2009年度システム実習 1 (April-May, 2009)

  昨年と同様,新潟県の石油の里の見学に行きました。真っ黒なビチュメンを含んだ金津層の前で。


9. 三方五湖再調査(2009. June, 21-22) 4年生 工藤君と牧野君

ゴムボートはあまりにしんどいし,陸に戻る前に堆積物が発泡で乱れることがわかったので,漁船をチャーターしました。おかげで,きれいで長いコアがとれたのですが,切断する際に油断して,1本がアウト!「最後の最後まで油断禁物」を実感したサンプリングになりました。






10. 三方五湖補足調査(2009, July.18) 前回のミスを取り戻すために,4年生だけで実施。今回は水深の浅いところなので,ゴムボート使用。工藤・牧野・泉各君が参加





11. 飯綱・戸隠山麓の小さな池を対象に試料を採取。渡辺さんの分析試料です。(2009.6; 2009.8) 工藤・牧野・渡辺(写真は鏡池)




12. IMOG24が,ドイツ ブレーメン大学のお世話で2009年9月6日から11日までブレーメン市で開かれまし
た。グリム童話「ブレーメンの音楽隊」の舞台です。アイスブレークはこの世界遺産の市庁舎で。



  

今回のポスターはここ


13. 北海道屈斜路湖調査(2009, Oct.15-20) 松嶋(M1)・泉・工藤・牧野・渡辺(以上4年)・高瀬・辻(3年)。フェリーの経営会社が変わって,2008年から日本海フェリーは敦賀発で,新潟・秋田に停泊して苫小牧まで。それに気づかず,直江津発とばかり考えて大学をゆっくりと出発。途中で新潟港発と気づいて大慌て。何とか間に合いましたが,危ない,危ない。苫小牧で夕食をとって,そのまま屈斜路(弟子屈町)まで直行。明け方2時頃には到着。車の中で仮眠してからの作業となりました。モーターボートをチャーターしての作業だったので,余裕をもってサンプリングを終えることができました。

採取したコア試料(右端のコアでは,下層で堆積物の断裂が起こってしまっている)



コアカット:ここが肝腎:頼むよ新人!

作業終了.ほっとしたところです.


湖全体を見渡せる美幌峠へ



全般に雨模様でしたが,紅葉はとても見事でした(川湯温泉)


14. 戸部さん・西潟さん・水本君の世代でミニ同窓会を開いてくれました(2009/11/28 ホテル花月)。児玉君,加藤さんが合流してくれました。4時間ほど,楽しい時間をすごすことができました。みんな変わってないね。

15. 理数学生応援プロジェクトの一環で,2009年12月5-6日に,戸田先生・國頭先生と3人で1年生17人を連れて静岡市の東海大学海洋博物館と自然史博物館,北伊豆地震(1930)の震源断層である丹那断層,三島市の柿田川湧水を見学してきました。初日は途中から雨が降り出し,夕方には本降りになってしまいましたが,翌日は朝から快晴。松本とはまったく違って朝夕でも暖かいのが印象的でした。柿田川では,鮎の産卵を見ることもできました。学生の皆さんには刺激的な見学になったと思います。

三保の海岸からは,快晴の富士山が望めました。

北伊豆地震で(M7.3),お堂と鳥居の間に左横ずれの断層が生じたために,石段の正面にあった鳥居が右にずれ,破壊されたとされている(田代地区 火雷神社)

柿田川湧水:静止画ではよく見えませんが,真っ黒な鮎が産卵のために湧水地近くの浅瀬に群がっています。

16. 同じく理数応援プロジェクト高学年向け
 
2年生を対象としたアドバンス実習。中央構造線の露頭見学,中央構造線博物館見学,ならびに,イオンクロマトグラフ実習のための河川水試料の採取。学生7人とメンター2名,塚原・福島が引率しました。前日までかなりの雨があったので,河川水は若干濁っていましたが,MTLをはさんでの電気伝導度の差は歴然。イオン組成でも明瞭な結果がでるでしょう。中央構造線博物館では,学芸員の河本さんの丁寧な説明を伺いました。

伊那市長谷の溝口露頭


大鹿村中央構造線博物館

17. 2010年3月

 人文学部の株丹先生,教育学部の榊原先生,工学部の樽田先生,繊維学部の小駒先生,農学部の中堀先生とともに,スイスチューリヒ工科大学,ドイツのオルデンブルグ大学,リューネブルグ大学ほかを訪問して,当地の環境教育−いわゆるESD(Education for Sustainable Development)について学んで来ました。私は早く戻らなければならなかったために,表記三大学を駆け足で回ることになりました。
 信州大学では,(1)「環境マインド」を持った人材作り,(2)法人としての大学の社会的責任−地域社会に及ぼすマイナスの環境影響を最小化し,プラス効果を最大化するというエコキャンパス作り,(3)環境研究の推進という3つを大きな柱として,ISO14001-2004の認証取得/更新を進めてきました。今年は医学部・附属病院での認証取得で最後の総仕上げを考えているところですが,ドイツ語圏のこれらの大学では,捉え方に微妙な違いがあるようです。これはある意味考え方の違い-方法論の違いです。チューリヒ工科大学でも,オルデンブルグ大学でも,世界が直面している課題(資源エネルギー,地球温暖化などの広義での環境問題)に学生が直接関わり,研究を通して問題解決に迫るという学習プログラムを積極的に実践に移していることがうかがえました。とくに特定の地域(アフリカの1国)などと留学生交換や学生をともなっての現地調査など,「南北問題」へのアプロ―チと解決方法の模索については考えさせられました。

チューリヒ工科大学のコンコース



チューリヒの路面電車.ヨーロッパの各都市では,どこでもトラムが活躍しています.速くはないけれども,すぐに来るので便利なのでしょう.結構多くの利用者があります.経営状態がどうなのか,日本の中小都市でも再導入可能なのかどうか,興味が尽きません.

19. 2009年度卒業生追い出しコンパと謝恩会



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【2010年度】
20. 2010年度システム実習T
 2010年もまた,新津に見学に行きました.もうそろそろ別のところを探さなければなりませんね.今年は新潟大学の地質のグループと出会ってしまいました.新津には地質学的に面白いポイントがいくつかあるのですが,遠くて日帰りではとても巡検できる時間がありません.





 ほんの10年ちょっと前はまだ動いていたんですが・・・.丘陵全体に井戸が掘られていて,これをワイヤーで結び,一斉に動かしていました.

21. 2010.5.30-6.5 再度甑島へ。
 鍬崎池の水塊構造の記載が目的でした。修士1年の牧野君,4年の高瀬君と戸田研の渡辺君にお手伝いいただきました。気温はそれほどでもなかったのに,強い紫外線で大やけど。鍬崎池各点で水質調査(とくに塩水の分布)と短尺のコアを2本,貝池でコア1本を採取してきました。貝池コアは,王さん用?ボートのオールを大学の門に忘れて来たために苦労しました。



貝池の紅色光合成イオウ細菌Chromatiaceae。バンドーン採水器を通して赤い色が見えるでしょうか。観光客が何をしているのかとしばしば聞いて来るので,お見せするために採取しました。


石碑によると,海鼠池のなまこは江戸時代に移植されたものだそうです。海鼠漁が始まったと思われる時期に,ある分子指標が現われていることがわかりました。それは一体何でしょうか?2005年修了の関根君の修士論文にあります.


22. 2010年前期打ち上げ(4月に卒業した渡辺さんが来てくれました)

 23. 2010年の1年生遠足は7/10-7/11. 例年通り上高地と乗鞍に。今年は少し雨に降られた程度。比較的良い天気でした。

24. 2010年版「自然の驚き」
  今年は,水道水を比較してみました。県内12市町(大町・安曇野・松本・岡谷・諏訪・茅野・上田・小諸・伊那・駒ヶ根・飯田各市と池田町)から,水道水を採取してきて,イオン組成を求めたうえで,皆さんに試飲いただきました。小諸のイオン濃度が高く,硬水の部類に入ったのは特徴的でしたが,どれも10℃位に冷やしてみると,味で区別はつかないようです。県内の水道水は良好と言ってよいでしょう。2年生の4人が分析に説明にと頑張ってくれました。




25. 2010年度日本有機地球化学会シンポジウム 於新潟県長岡市 (2010.8.5-6)

 2010年のシンポジウムは,石油資源開発鰍フお世話で,長岡市で開かれました。予想以上に参加者が多かったため(?)でしょうか,会場一杯で大変盛り上がったものとなりました。今回は門さんが口頭で,私と牧野君がポスターでそれぞれ発表しました。私のは,渡辺さんがした仕事で,自然起源PAHsに関連するものです。飯綱・戸隠の小池での観察です。

今回のポスターはここ

26. 2010年度後期 「野外実習V」(2010.11.)は,新しいフィールドを求めて,京都府の日本海側,久美浜湾まで行ってきました.ここも水月湖と同じような経過をたどったと汽水湖と考えられます.湾口の水深が2-3mであるのに対し,湖(湾)の水深は20mほどあります.これを料理してくれるのは油崎君です.



2010年度に加わった新しいメンバーは,この3人です.

このときもうひとつ狙っていたのが天橋立がある「阿蘇海」.こちらは浅く,ちょっと魅力に乏しい.サンプリングはあきらめました.この5人が2011年を引っ張って行ってくれる皆さんです.上まで歩いて上がって「股のぞき」をしてきました.歩いて登ったらくたびれた.


27. 2010年度の追いだしコンパ(2011. 2.15).

高瀬君がとある事情で出られなかったので,追い出される修了生はこの3人でした.

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【2011年度】
28. 2011年のシステム実習.3月の東日本大震災で大変な年となる予感を感じながら,水月湖に行きました 2011.5.7 漁船をお願いするようになってからは,もうゴムボートには戻れません.ボラの集団ジャンプに出会い,舟の中まで飛び込んでくる騒ぎでした.


29. 2011年の有機地球化学会は福岡(九大・西新プラザ)でした.牧野君・王さんが発表しました.帰りはちょうど台風12号に出くわしてしまいました.岡山あたりを走っている頃,紀伊半島で大雨.なんとか無事に帰ってきました.

 

30. IMOG(国際有機地球化学会)は2011年9月18-23日にスイスのインターラーケンで開催されました.スイスは物価が高いので1人で参加.ポスターはこちら

会場正面(実際の入り口は裏)


会場を出るとユングフラウが一望できます。前の日は地上では雨でしたが,周りの山は雪。まだ9月です。




31. 2011.9.17 理数学生応援プロジェクト.中央構造線観察会を実施.性状の大きく異なる河川水を細かく分析することで,河川の合流点では,河川水は決して速やかには混合しないことを体験してもらいました.この日は,目的としていた施設がほとんど休業という最悪の日でした。



31. 2011.11.18 晩秋の湯俣渓谷にでかけました.七倉山荘からのタクシーが前日までで終了。延々と30kmほど歩きとおす羽目になりました。前回の訪問からからおよそ10年経って,噴湯丘はどうなったか?
なんと,復活しているではありませんか。増水していて渡れなかったので,対岸からの観察にとどまりました。8月から研究室に来た3年生は,太田・尾茂田・亀山・萩原の4人です。村越研の安田さんが参加しました。



ちなみに,1994年と2000年に出かけた時の様子は以下のとおりです.



    
           1994年8月                             2000年.9月

32. 2012年3月 牧野君と王丹さんが修了。4年生3人が最後の修士として残ってくれました。




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【2012年度】
33. 2012年4月28日(土)前期システム実習T 今年は亀山さんのサンプリングを兼ねて,河口湖へ 

34. 2012年8月4-5日 「自然をさぐる」 今回は実行委員会を任されて.研究室では「二酸化炭素の作用」をとりあげましたが,そちらは,須崎君,尾茂田君,亀山さんにまかせっきりになってしまいました。





終了後,実行委員の全員集合写真です.



35. 2012年8月22-23日 有機地球化学会(仙台) 修士3人と4件の報告をしてきました.DOMの継続研究(浦井).高山湖沼のBotryococculs braunii(須崎),GSBのバクテリオクロロフィルの変異性(油崎)と汽水域のalkyldiolsの変動要因(福島)です.帰途,日本航業の水本君(卒業生)の案内で,仙台市若林区の津波被災地を訪れました.後ろは津波で破壊されたガソリンスタンドです。





36. 2012年8/6-8/11,2年ぶりに甑島へ(油崎君,尾茂田君,太田君).今回の主な目的は太田君のためのプランクトンや懸濁物サンプル集めでした.ところが,前回のオールに続いて,今回はろ過装置を大学の玄関に置いてくるという大失態.目的の半分がなくなってしまいました.


甑島でずっと定宿にして来た石原荘です。ご主人(右端)をはじめ,皆さんに大変お世話になりました。


37. 2012年9月20-21日,理数学生応援プログラムのアドバンス実習で,水月湖と久美浜湾を訪れました。今年の水月湖は異様にchemoclineが上昇していて,およそ5m以深は無酸素という状況でした.これまで数回の調査では大体9m前後まで酸素があったので,数メートルの躍層の上下変化が数年のうちでありうることがわかりました。漁協の方も今年はとくに浅いとのこと。久々子湖との間をつなぐ浦見川の水深は,久々子湖とほぼ同じ2-3mであることを確認しました。

久美浜の宿は,あれっ?いつか来たことがある!?





あれっ,その値おかしくない?



38. 2012年の忘年会



39. 2012年度の研究室の打ち上げです。中華料理でした。4年生4人のうち,2人は他の研究室に進学,2人は就職です。


40. 2013年度システム解析実習T(2013.5.1)
 いよいよ最後の1年となりました.今年のこの実習には3年生3人がエントリーしました.人数が限られていたので,分析試料数も多く,GCとGC-MSを例年以上に多く体験してもらいました.
 恒例の野外実習は群馬県の赤城山に.大沼で,阿部さん用の堆積物試料を採取することが目的でしたが,メーデーをさぼったせいでしょうか,晴れていたのに強い風と寒気で,震え上がってしまいました.それでもなんとか30cmほどの試料を確保できました.作業後に食べたうどんが暖かくてうまかった!



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