解答
理想気体の状態方程式を変形して物質量を求める。
各値を代入する。
ガス定数 R は表の中から適切な単位を持ったものを選ぶ。
唯一 SI単位系ではない Torr (トル)について、
Torr のところに 133.322 Pa を代入して単位換算する。
分子の個数 N を求めるので、アボガドロ定数 NA をかけてモルを個数にする。
モル体積 の方は、1 cm3 あたりの物質量を途中求めているので、これの逆数になる。
モル体積は最初の式から
として求めても良い。
1 cm3 あたり 3 万個というと、ずいぶんいっぱいいるように感じるかもしれませんが、 10−12 Torr (≈10−10 Pa)は人類が作り出すことのできる最高レベルに近い真空です。ターボ分子ポンプ やクライオポンプ などの特殊なポンプを組み合わせ、かつ真空容器の金属の表面や構造内部に吸着・吸蔵された気体分子を注意深く取り除かなくては到達できません。
宇宙空間は真空というイメージがあると思いますが、スペースシャトルが飛ぶような高度 200 km 程度の低軌道では 10−4 Pa 程度の圧力があり、高度 36000 km の静止軌道衛星でようやく 10−11 Pa 程度の極高真空になります。
(数値は清水 肇、榎本祐嗣、一村信吾「超高真空」(オーム社)より)