さて、今一度、2014年12月の大雪について考えてみると、20日までの最大積雪深は、新潟県津南で216 cm、長野県野沢温泉で183 cmなどが観測されているが、松本では3 cm、諏訪では8 cmに過ぎない。この大きなコントラストは雪雲の障壁となっている「山」の効果と考えられる。ちなみに、現在の平年値では、寒候期(11月~4月)降水量は高田の1737 mmに対して長野の304 mm、富山の1194 mmに対して松本の317 mmとなっている。水平的にはわずかな距離なのに、大きなコントラストである。 (「雪氷」77巻1号より その5)