19-19 定圧過程の w, q

25 °C、1 atm のエタン 1 mol を定圧で 1200 °C まで加熱する。理想気体であると仮定して、w, q, ΔU, ΔH を計算せよ。

このときエタンのモル熱容量がこの温度領域で

\bar{C}_P / R = 0.06436 + (2.137 \times 10^{-2} {\rm\ K^{-1}})T - (8.263 \times 10^{-6} {\rm\ K^{-2}})T^2 + (1.024 \times 10^{-9} {\rm\ K^{-3}})T^3\\

で与えられるとせよ。また、定容過程の場合についても計算せよ。

  • \bar{C}_P は「モル定熱容量」で、圧力一定条件での 1 mol あたりの熱容量です。定容熱容量が
    \displaystyle \Delta U = \int n\bar{C}_V\,{\rm d}T

    となるのと同様に、定圧熱容量は

    \displaystyle \Delta H = \int n\bar{C}_P\,{\rm d}T

    となります。

  • 理想気体では、 式(19.39) より
    \bar{C}_P - \bar{C}_V = R

    が成り立ちます。

  • 式中の K−1 や K−2 は温度 T の単位がケルビンであることを示している。
    かっこの後ろの T にケルビンで表された温度を代入すると、無次元になる。
    左辺はガス定数 R (次元はJ K−1 mol−1)で定容熱容量を割ることで、やはり無次元になっている。